シラバス情報

授業コード
52160001
講義名
マンガ文化論
開講時期
2020年度3Q(後期)
科目分類
教養
科目分野
知の源泉/表現
教員名
中野 晴行
実務家教員
履修年次
2〜4
単位数
1.00単位
曜日時限
金曜5限

学習目標 (到達目標)
世界が注目する日本のマンガ文化・アニメ文化の歴史とこれからの可能性について理解し、これからの発展を担う人材として必要な基礎知識を身につける。
授業概要 (教育目的)
単にマンガやアニメを楽しむだけでなく、制作現場や流通システムなどのビジネス的な側面についても幅広い知識を持つことができる。
履修条件
履修条件緩和
成績評価方法・基準
平常点50%、試験50%
期末試験の内容8回目に期末試験を実施
期末試験の内容
・試験方法  筆記試験 
・持込の可否  テキスト、ノート、辞書(留学生のみ)の持込可能
・実施日   第8週に実施
・追試験の実施  無  
・再試験の実施  無
課題の内容

授業内容
第1回
いま、みなさんが読んでいるマンガのルーツは、1947年1月に登場した手塚治虫の『新宝島』であるとされています。小説や映画のように起伏に富んだストーリーを読ませる内容は、当時のマンガファンの子どもたちに大きな影響を与えました。そこから、たくさんの若いマンガ家たちが育っていっきました。さらに、1960年代に「劇画」という新しい表現が生まれました。マンガには必須だと思われていた「笑い」という要素を取り去り、よりりあるな表現をめざした劇画の登場で、マンガは多様なテーマを取り上げることができるようになりました。黎明期の歴史を作品を紹介しながら説明します。
第2回
日本のマンガの特徴のひとつが「少女マンガ」の存在です。海外のティーンエイジャーの間で日本の少女マンガの人気は高く、高屋奈月の『フルーツバスケット』はアメリカでベストセラーの上位にはいったほどです。思春期の少女たちをターゲットに、女性の作家が描くという日本独自のマンガ文化はどこから生まれたのか。その源流である少女雑誌・少女小説から語り起こします。さらに、耽美系のボーイズラブの登場や、ジェンダーを超越した新しい少女マンガの登場についても語ります。
第3回
1953年のテレビ放送の開始とともにマンガはメディミックス路線を走り始めます。子ども番組の多くはマンガを原作とし、あるいはコミカライズされることで子どもたちに広まっていったのです。初期の名作『月光仮面』をみていただき、メディアミックスがどのように行われたのかを説明します。さらに、1963年1月には手塚治虫のマンガ『鉄腕アトム』が国産初の長編テレビアニメとして登場。いわゆる「ジャパニメーション」の誕生です。日本のアニメは海外に輸出され、海外でのマンガの受容はアニメを通して行われるようになります。昔のアニメがどのようなものだったのか? 『鉄腕アトム』もみていただこうと思います。
第4回
ストーリーマンガやアニメは「子どもが読むもの」と考えられていました。しかし、1960年代後半から、高校生や大学生がマンガを読むようになり、70年代になると社会人までもが通勤電車の中でマンガを読み始めました。1990年代までは日本にやってきた外国人の多くが「大人がマンガを読んでいるへんな国」として日本を捉えていました。なぜ、そのような現象が起きたのかを、60年代後半の青年コミック誌の登場と、90年代半ばの『週刊少年ジャンプ』650万部時代を中心にお話します。ジャンプ650万部を牽引した鳥山明の『ドラゴンボール』などをみてもらいます。
第5回
許斐剛のマンガ『テニスの王子さま』がミュージカルの舞台になり「テニミュ」の愛称で人気を博しています。人気を受けて『黒子のバスケ』『弱虫ペダル』『ハイキュー!』などが舞台化されたほか、尾田栄一郎の『OMEPIECE』はスーパー歌舞伎の舞台にもなっています。マンガから飛び出した作品がなぜ受けるのか? をNHK国際放送の『イマジンネイション』などをみてもらいながら説明していきます。これまで、作品世界に参加できなかった読者が、リアルに参加できる世界とその魅力を知ってください。
第6回
マンガやアニメのキャラクターを使った町おこしが全国各地で行われるようになっています。ひとつのきっかけになったのは、1993年にスタートした鳥取県境港市の水木しげるロードの成功でしょう。JRの境港駅から商店街、水木しげる記念館と続く道沿いには150体以上の妖怪キャラクターのブロンズ像が並び、2010年には370万人もの観光客を集めました。アニメでは、栃木県大洗市を舞台にしたアニメ『ガールズ&パンツァ』のヒットが地元に多くのファンを集めたことが話題になりました。マンガミュージアムやマンガ図書館も各地に作られ、国も新たなマンガ・アーカイブ施設建設に動き始めています。マンガやアニメはどこまで日本を元気にできるのか? 考えてみましょう。
第7回
いま、マンガの出版市場は雑誌を中心に大きく落ち込んでいます。一方で、市場を拡大しているのがデジタル配信されるデジタルコミックです。紙からデジタルへの移行によってマンガはどのように変化していくのでしょうか? スマホで読みやすくするために、縦スクロールで読む韓国生まれのウエブトゥーンと呼ばれる表現が浸透しつつありますが、これがデジタルマンガのスタンダードになるのでしょうか? ほかにデジタルにふさわしい表現方法はないのでしょうか? みなさんも考えてみてください。 そのほかデジタル化による利点についても説明します。
第8回
デジタル化が進むと、「動くマンガ」が出てくるかもしれません。それってアニメじゃないの? という疑問も出てくるでしょう。対話しながらインタラクティブにストーリーを進めていくマンガもできるかもしれません。それってロールプレイングゲームと似てませんか? マンガとアニメとゲームの境界線はどんどんあいまいになっていきます。さて、この先どうなるのでしょうか?

購入が必要な教科書
書名
著者
出版社
ISBN
備考
マンガの現在地! 生態系から考える「新しい」マンガの形
島田一志+編集部
フィルムアート社
13: 978-4845915781

教科書以外に準備するもの(画材・機材)

参考文献
※大学での教科書販売はありません。

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