シラバス情報

授業コード
52350001
講義名
中国史
開講時期
2020年度2Q(前期)
科目分類
教養
科目分野
知の源泉/歴史学
教員名
宮古 文尋
実務家教員
履修年次
2〜4
単位数
1.00単位
曜日時限
木曜4限

学習目標 (到達目標)
大学で学んでもらいたい「歴史学」は、高校までの「日本史」や「世界史」とは異なります。歴史上の出来事や人物、歴史用語や年代を暗記する必要はありませんし、それらをおぼえることも重視しません。本講義を通じて、歴史を「おぼえる」ことよりも、「知る」こと、知ったことをもとにして、「考える」ことを体験して欲しいと思います。——歴史の学びを通じて、多様な文化、価値観、社会を知る。その知識より、他者を理解し、自らを客観的に見つめる視点を身に付け、現代社会が抱える様々な問題を捉え直す—— 本講義が、皆さんにとって、こうしたことを「意識」するきっかけになることが目標です。
授業概要 (教育目的)
まだ教科書には反映されていない、近年の研究成果を踏まえながら、中国とその周辺地域の歴史を概観します。いわゆる「通史」という形ではなく、幾つかのトピックを取り上げる形で歴史過程を概説します。前近代の歴史が中心とはなりますが、前近代社会の特徴が、近代から現代に至るまでの間に失われたのか、残存しているのかを考えることを糸口に、歴史を踏まえた現代社会の再検討を、各テーマごとに試みます。まずは、現代の中国やその周辺地域で生活する人々の、文化や社会を知ってもらおうと思います。そして、その背景にはどういった歴史があるのかを考えていく形で講義を進めます。その時、その地域を生きていた人々が、どのような感情を抱き、どのようなことを考えたのかを、当時の人たちの視点から考えてみて欲しいと思います。
履修条件
履修条件緩和
成績評価方法・基準
期末試験60%、平常点40%で評価します。欠席、遅刻や途中退席は減点対象となります。
期末試験の内容
試験問題は、10問程度の候補を事前にお知らせします(期末試験では、そのうち4問が出題されます)。講義の進捗具合に従って、随時お伝えします。
課題の内容

授業内容
第1回
東アジアの環境と生活① —— 中国(多様な環境と食文化)
中国は欧州諸国がすっぽり収まるくらいの広さがあります。一言で中国と言っても、大きく異なる各地域の地理的特徴、それを背景とした食文化の多様性を紹介します。
第2回
東アジアの環境と生活② —— モンゴル(遊牧民の生活風景)
中国人の9割以上は漢族によって占められています。しかし、「中国の歴史」は「漢族の歴史」ではありません。隣国モンゴルとそこに住む遊牧民の伝統的な暮らしを紹介します。
第3回
東部ユーラシアの歴史と民族① —— 騎馬遊牧民と中国王朝(孵化王朝と征服王朝)
中国王朝は三種に大別され、そのうちの二種は非漢族が政権を握っていました。漢族と非漢族、それぞれの生活習慣から三種の王朝の特徴について説明します。
第4回
東部ユーラシアの歴史と民族② —— 民族と意識(「中国」が意味するもの)
「中国」という言葉には国名以外の意味があります。また「中国」や「中国人」の語が指し示す範囲や意味は一定ではありません。その歴史的変遷について説明します。
第5回
東部ユーラシアの歴史と民族② —— 民族と意識(「国民」と「民族」)
西洋より「国民」や「民族」の概念が流入したことで生じた中国の変化について説明します。また自らが「○○人」であるという意識は、どこから生じるのか考えてもらいます。
第6回
中国の思想と社会① —— 死生観と宗教(仏教・イスラーム・儒教)
仏教は中国と異なる環境のインドで生まれました。環境が異なれば死生観が異なります。死生観が異なる中国に流入した仏教はどのように変化して日本に伝わったのか説明します。
第7回
中国の思想と社会② ——「責務」と「救済」(儒教道徳と宗族)
中国の親族の繋がりは日本人には想像できないほどに強く深いものです。その基にある「孝」を中心とした儒教道徳、「孝」の強い繋がりにより構成される「宗族」についてお話します。
第8回
中国の思想と社会② ——「責務」と「救済」(「責務」と「救済」の過去・現在・未来)
時代や地域や組織によって個人がするべきこと、それを果たして得られるものは変化します。前近代中国、宗教のある西洋社会、現代日本における「責務」と「救済」は何であるのかを考えます。

購入が必要な教科書

教科書以外に準備するもの(画材・機材)

参考文献
講義で配布するプリントをテキストとします。

参考文献下記
岸本美緒『中国の歴史』筑摩書店(ちくま学芸文庫)、2015年
岡本隆司『世界史序説——アジア史から一望する』筑摩書房(ちくま新書)、2018年
※大学での教科書販売はありません。

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