シラバス情報

授業コード
31210002
講義名
基礎ツール演習 II -a(Ai) [ライブ型・FS]
開講時期
2021年度2Q(前期)
科目分類
演習
科目分野
基礎
教員名
米澤 緑
実務家教員
履修年次
1
単位数
2.00単位
曜日時限
金曜3限、金曜4限

学習目標 (到達目標)
楽しみながら物を作りを体験し、美しさの要素である色と形とフォントをはじめとするグラフィックデザインの基礎知識を身につけます
各自のパソコンのデスクトップで作る印刷データをアウトプットし、手に取れる実物大のグラフィックスを制作する体験します
正しいデータ作りの知識と技術を身につけましょう
授業概要 (教育目的)
Illustratorで作るベクターデータは、ものつくりで使用する多様な画像データの基本といっていいデータです
ベクターデータの取り扱いのトレーニング重ねることで、上級のソフトやアプリケーション操作にも不可欠な、デジタルものつくりの基本感覚を養います
線と色のデータを正確に扱えるようにするということは、単にソフトの操作を覚えることだけではありません
要素と数値や量を選択していくことと「美」とのつながりを考えながら、ねらいどおりのグラフィックスを設計できるようになりましょう

履修条件
履修条件緩和
成績評価方法・基準
毎回の授業で出された課題を採点します
授業課題を毎回確実に提出してください
期末試験の内容
期末試験はありません
毎回の授業課題と二つのプリントアウトした作品の完成品を必ず提出してください
課題の内容
プリントアウトした成果物の提出を2回求められます
①チョコレートのパッケージ
②飛び出すグリーティングカード
2点の作品は必須です
ブラッシュアップをした上で完成させてください
それぞれの作品に数回のプリントアウトが必要です

授業内容
第1回
チョコレートのパッケージの制作①
・Illustratorの世界(Illustratorが活躍する現場紹介:グラフィックデザイン&Illustratorオペレーション)
・ベクターデータと友だちになろう(ベクター画像の基本知識とトリセツ:Illustratorオペレーション)
・単純な形だけで描くお絵描きレシピ(アンカーポイントの数と位置、線の編集:Illustratorオペレーション)
・チョコレートの包み紙ちょこっと分解(パッケージの役割りと機能:グラフィックデザイン&Illustratorオペレーション)
第2回
チョコレートパッケージの制作②
・マウスとペンタブを使わずに板チョコ描画に挑戦!(ベクター画像の長所と難所、数値入力と変形パネル、レイヤーパネル:Illustratorオペレーション)
・気持ちに合わせた形を生み出す(基本図形を変形させて作る形バリエーション、効果:グラフィックデザイン&Illustratorオペレーション)
・働き者ベクターデータさまざまな出力方法(他のアプリケーションとの連携、アピアランスパネル:グラフィックデザイン&Illustratorオペレーション)
・チョコの包み紙の未来予想図(ラフスケッチ、作品制作のワークフロー:グラフィックデザイン&Illustratorオペレーション)
第3回
チョコレートのパッケージの制作③
・ラフなイメージからどうやって絵を作り出すか(先に着地目標を決めようよ:グラフィックデザイン)
・原寸大出力に挑戦だ!(失敗しないプリント設定:Illustratorオペレーション)
・描かれていることはぜんぶ何なのか判別できなくてはならない(デジタルデータとサイズの関係、長さの単位:グラフィックデザイン&Illustratorオペレーション)
・文字のいれ方選び方(フォントツールとフォントデータ、フォントパネル:Illustratorオペレーション)
第4回
チョコレートのパッケージの制作④
・色にまつわるいろいろな問題(人間の目のしくみ、基材や塗料顔料の色とデジタル機器の色表現のしくみ、CMYKとRGB:グラフィックデザイン&Illustratorオペレーション)
・印刷の仕組み(プリンターと印刷機のしくみ、印刷の工程をさつっと紹介:グラフィックデザイン&Illustratorオペレーション)
・日本語とフォントのほんとにたいせつなお話(日本語禁則とフォントデータ取り扱い:グラフィックデザイン&Illustratorオペレーション)
第5回
ポップアップグリーティングカードの制作①
・地味だけどはまると楽しい!命を感じる線の描きかた(ベジェ曲線のなめらかドローイング&Illustratorオペレーション)
・近代デザインキーワード&トピックスいいとこ取り(印刷技術の歩みとデジタルのツール:グラフィックデザイン)
・最初の一歩は一枚の紙からはじめよう(ポップアップグリーティングカードのダミー作成:グラフィックデザイン)
・印刷データに必要な条件(印刷の仕組みと印刷データに求められること:グラフィックデザイン&Illustratorオペレーション)
第6回
ポップアップグリーティングカードの制作②
・複雑な形と空気分量との関係(主役とまわりとのバランス&色の選択:グラフィックデザイン&Illustratorオペレーション)
・かっこ良く見せるコツ(構図とレイアウトの基本知識:グラフィックデザイン&Illustratorオペレーション)
・立ち止まるな!進め!試せ!(伝えなきゃならないことに優先順位をつけよう、情報の量と大きさを変える、アイキャッチと視覚誘導:グラフィックデザイン)
・いちばんのおすすめポイントに時間をかける(愛情のかけた場所をキャッチする人の目の不思議:グラフィックデザイン)
第7回
ポップアップグリーティングカードの制作③
・ものつくりにつきもの!しがない費用問題について(:グラフィックデザイン)
・色で起きるいろいろな大問題(人間の目のしくみとデジタルデータのカラー、基材、塗料顔料の色、CMYKとRGB、プリンターと印刷機のしくみ:グラフィックデザイン&Illustratorオペレーション)
・データが準備できただけでは半分、まだまだ!(本当の勝負は出力してからブラッシュアップ:グラフィックデザイン)
・どこをどうしたらいいのか?さっぱりわからないときに取る行動(自分の作品を客観的に眺めよう:グラフィックデザイン&Illustratorオペレーション)
第8回
ポップアップグリーティングカードの制作④
・どうすればカッコ良くなるのか?わからないときになんども試す価値あるアクション(答えは並べて比べたらわかる:グラフィックデザイン&Illustratorオペレーション)
・仕上げ時にぜったい必要なポイント(プレゼンテーションテクニック:グラフィックデザイン&Illustratorオペレーション)
・見る立場をスウィッチしよう(受けての気持ちをイメージする:グラフィックデザイン&Illustratorオペレーション)
・デジタルツールのスキル以外の必要な物リスト(デザインとものつくりの勉強法:グラフィックデザイン)

購入が必要な教科書

教科書以外に準備するもの(画材・機材)
PC(必ずIllustratorをインストールし、授業時に立ち上げられる状態にして受講してください)
マウスかペンタブ(マウスがあると上達が早い ペンタブは使いたい人だけ)
ラフデザインを描くための筆記具
定規
ハサミかカッターナイフ
なんども紙への出力を求められます。出力費用がかかります。費用については授業でも述べますが、1500〜3000円の出力代をご準備ください

参考文献
教科書ならびに授業のサポートサイトURLは授業時に案内します
※大学での教科書販売はありません。

教員より履修学生へメッセージ
「オペレーションだけを勉強しても美しい作品はなかなか作れるようにならない、どうしたらいい作品をアウトプットできるのか」というたくさんの学生の声に答えるために内容を組み立ててあります
ですから、この講座ではIllustratorのたくさんある機能の中でも、グラフィックデザインに必要な機能のオペレーションに絞って取り上げます(Illustratorはグラフィックデザインの現場でもっとも良く使用されているアプリケーションです)
実際に手を動かして作品作りをする中で、作品によって人の心を動かすための基本技・グラフィックデザインとともに、Illustratorを勉強してみましょう
グラフィックデザインの基礎力はものつくりのどの現場でも役立つ、見せ方伝え方のテクニックです
クリエーターの「センス」と言われているものは、生まれついて備わっているものではありません
勉強と訓練で身につけられる「知識」と「技術」そして、長年の仕事で得る「経験」が「センス」の正体です
イラストレーターを使いたおして知識と技術を獲得しましょう
そしてものつくりの経験を積みましょう
この講座で学んだことは、みなさんを支える自信となり、グラフィックだけでなく、すべてのクリエートの分野で役に立つことでしょう
教員連絡先