シラバス情報

授業コード
33110001
講義名
映像制作演習基礎A (シネマ・アクティブ・ラーニング実写撮影[対面*リモートNG
開講時期
2021年度3Q(後期)
科目分類
演習
科目分野
映像
教員名
古新 舜
実務家教員
履修年次
1〜2
単位数
2.00単位
曜日時限
木曜3限、木曜4限

学習目標 (到達目標)
映像制作演習基礎A/B/C/D について

映像制作演習基礎A/B/C/Dの学習目標(到達目標)は同一レベルです。

担当教員それぞれ別内容(別シラバス)となりますので自身が目指したい、学びたい映像制作のジャンル/方向性から履修クラスを決めてください。履修は、A〜Dどこからでも履修することができます。ただし、同じ科目の履修はできませんのでご注意ください。

この科目の学習目標(到達目標)は下記です。

提出課題を映画(ショートフィルム・実写)として制作し、自分たちの生き方におけるフィロソフィやマインドを織り交ぜながら、如何に独自の視点で課題発見・課題解決ができたかを到達点とする。
授業概要 (教育目的)
「Give Life To Your Story!ー物語を動かそう!ー」をテーマに、単に映画制作を目的とせず、映画制作を通じて、激動の現代社会を切り開く知恵やマインドを養っていただきます。
映画は多くの観客に共感や共鳴を届けられる精神的ポテンシャルを秘めています。物やお金、肩書きに依存してきた金融資本社会が成熟し、精神的価値の重要さが問われている令和時代において、映画の価値は単にエンターテインメント・コンテンツという範疇に留まらず、社会に潜在している課題や価値を可視化し、多くの人と共有できるコミュニケーションの力を備えています。
本講座では、講師によるファシリテーションを通じて、アクティブ・ラーニング形式で課題と向き合いながら、自らの人生を切り開く志と知恵を引き出していきます。主体性・協調性と共に、社会課題を発見・解決力、探究力を養っていきます。
基礎的な映像知識や映像制作経験の有無は問いません。新しいことにチャレンジをしていく姿勢と、他者を思い遣る気持ちを持っていれば、どなたでも受講が可能です。
この講座から、人生の新たな気づきを習得して、ご自身だからこそ切り開ける「人生という物語」を自らの手で創っていってください。

「シネマ・アクティブ・ラーニング」ダイジェスト:https://youtu.be/ax0TzAgne3Y
「シネマ・アクティブ・ラーニング」2020年度感想:https://www.facebook.com/coneyshun/posts/10224401667852031
履修条件
履修条件緩和
成績評価方法・基準
授業態度50%:積極的に発言ができたか。他者を思い遣れたか。チームで力を合わせられたか。

作品評価50%:ストーリーの基礎ができているか。独自性が現れているか。制作過程で何に気付き、何を学び、何を貢献したか。
期末試験の内容
課題の内容
アクティブ・ラーニング形式で進行するため、チームワーク力を大切にいたします。
iPadを基本デバイスとして、4名程度の人数1チームで3分程度のショートフィルム(実写)を制作してもらいます。

授業内容
第1回
【鑑賞理解力ワーク】
「鬼滅の刃」を始め映画は多くの人々を瞬間的に魅了する力を備えています。観客の視点では気づかない映画の奥深さや魅力を、テクノロジーの進化と紐付けながら客観的に分析していきます。デジタルが普及し、Netflix、Huluなど視聴形態が多様化する現代社会において、映画の定義を考察、再確認しながら、映画というメディアの現在と今後についてディスカッションしていきます。
第2回
【鑑賞理解力ワーク】
独立系映画監督である講師自身の反映を振り返りながら、映画祭での受賞経験から、劇場公開作品を手掛けるまでに至った経緯を題材に、映画制作者・コンテンツクリエイターとして大切にしていうマインドや、現代社会はどのような人生の歩み方が求められているのかを心理学や文化人類学を通じて考察していきます。
第3回
【物語発見力ワーク①】
ヒットする映画に共通する特徴は何かを有名作品を題材としながら、神話の法則や心理学を通じて考察していきます。映画はストーリーが如何に巧みに創られているかが重要になります。映画以外にも、商品開発やサービスのPRなど、社会人になった際に有用なアイデアの発想法やストーリーの構成手法を学びます。
第4回
【物語発見力ワーク②】
前回学んだ内容を振り返りながら、自分自身の人生を映画の主人公に見立てて、人生脚本を制作いたします。映画の主人公は冒頭どのような状態なのか、どのような旅をしながら主人公は成長するのかというキャラクターズアークの概念に乗っ取りながら、映画の物語と実社会の人生とがシンクロすることをグループワーク形式で体感していただきます。
第5回
【演技表現力ワーク】
俳優が訓練している非言語コミュニケーションの役割をゲーム形式で行います。特にインプロ(即興演劇)の手法を重視しながら、予定調和ではない即興性や協調性を向上させ、コミュニケーションのあり方を身につけてもらいます。他者の感情が揺れ動く際に、どのような声がけ・仕草・働きかけをしているのかを心理学や脳科学の観点から考察していきます。
第6回
【制作実現力ワーク①〜企画立案・撮影実習①〜】
いままでの5回で学んだことを総合的に活用しながら、3分のショートフィルムの企画を立案していただきます。KJ法やインターブレインライティングなどを用いながら、脚本作りの面白さを体験していただき、魅力ある独自性のあるストーリーを制作してもらいます。また、撮影実習の前に、iPadを用いて簡単な撮影ワークを行いながら、様々な映像表現手法を理解し、それらをどのように駆使すれば、魅力的な映像ができあがるかをハンズオンにて行います。
第7回
【制作実現力ワーク②〜撮影実習②〜】
iPadを用いてグループで撮影実習を行ってもらいます。監督・撮影・俳優などの役割分担を行いながら、学内外でロケ地を自由に選定しながら、決められた時間内でチームで力を合わせて撮影を行い、チーム内での相互理解・相互尊敬・GRITを養ってもらいます。
第8回
【制作実現力ワーク③〜編集・上映会&講評〜】
完成された3分のショートフィルムをクラス全員で干渉して、良かったところ・工夫したところ・お互いの成長点などをリフレクションしていきます。全8回を終えた時には、人生で有用となる物事を切り取る視点や価値観の違う人と助け合って最後まで物事をやり遂げる力が身につけられます。

購入が必要な教科書

教科書以外に準備するもの(画材・機材)

参考文献
「映画を書くためにあなたがしなくてはならないこと シド・フィールドの脚本術」, フィルムアート社, シド・フィールド (著), 安藤 紘平 (翻訳), 加藤 正人(翻訳)

「ハリウッドストーリーテリング」, 愛育社, 田中 靖彦(著)

「千の顔をもつ英雄〔新訳版〕上・下」, ハヤカワ・ノンフィクション文庫, ジョーゼフ・キャンベル(著)

「映画制作の教科書 プロが教える60のコツ」,メイツ出版, 衣笠 竜屯(監修)
※大学での教科書販売はありません。

教員より履修学生へメッセージ
この授業では、映像制作のイロハは元より、プロのクリエイターとして活躍するために必要なマインドを習得もらいたいと考えています。
デジタルに使われるのではなく、デジタルを如何に駆使して、自身の作品を通じて、世の中に自分の想いを届けるか。
「授業に出ることを目的とするな! 単位を取ることを目指すな!」
授業を通じて、講師から現代社会を生き抜くエッセンスをふんだんにふんだくってもらいたい。
自分たちの人生は、自分の手で切り開くものだ。
みなさんの素晴らしい人生を輝かせるお手伝いを全身全霊でさせてもらいます。
教員連絡先
shun_coney@dhw.ac.jp