シラバス情報

科目名
シネマティック・ランゲージラボ
副題
ハリウッド式映像制作術
科目カテゴリ
研究実践
実施方法
対面授業と遠隔授業両方とも実施する
開講時期
通年
開講曜日
木曜日
開講時限
8限
担当教員
落合 賢
定員
15名
単位数
3単位

授業概要
「シネマティック(映画芸術的)・ランゲージ(言語)」とは、映像作品を言語学的に紐解いた独自の理論である。コミュニケーションツールの一つとして、映像作品を媒体に創り手のメッセージを不特定多数の視聴者に向け、効率的かつ感情的に伝達するアプローチである。

本ラボでは、ハリウッドの名だたる映画監督やプロデューサーを輩出したUSC、NYU、AFIにて培ったハリウッド式映像制作術の基礎と応用を、既存の映画やドラマの映像事例などを用いてレクチャーする。

また、実践的な映像制作課題を通して、シネマティックな映像を制作する事で、ハリウッド式映像制作術の本質的な概念と実用的な技術を身につけた、国際的な映像監督やクリエイティブプロデューサーを育成する。
到達目標
・独自のボイス(メッセージ性)とスタイルを兼ね備えた映像作家になる。
・国際的に通用する普遍的な映像作品を、企画、開発、制作できるようになる。
・既存の概念に囚われない革新的なアイディアを創造するクリエイターになる。
・就職活動だけを目標にせず、仕事を自ら生み出す映像作家としてフリーランスで活動、もしくは起業できるようになる。
・他者とのコラボレーションを通して、アイディアを洗練させていく重要性を学び、チームのリーダーもしくは一員として、映像制作のプロセスを学ぶ。
授業内容のキーワード
イマジネーション、ビジュアライゼーション、コラボレーション、コミュニケーション、インプロビゼーション
授業内容
トフィルムの脚本を執筆。
・撮影
与えられたテーマを元に、編集に頼らない1ショットの映像を撮影。
・編集
落合の過去作品の映像素材を元に、1シーンの映像を編集。
・演技
対面授業における実践的な演技演習。
・映像制作
個人、またはチームによるショートフィルム制作。

<現場研修>
落合が監督もしくはプロデュースする撮影現場、ポスプロ施設などに課外授業として、参加する(人数制限がある場合は抽選)

<映画鑑賞>
年間を通じて、指定された約10本の映画を独自で鑑賞する。

授業形式
本ラボは原則、毎週開催する(閉館日を除く)。ただし、落合が撮影期間中は、隔週に変更する場合もあり、その場合は開催前にラボ日程を発表する。ラボでは、レクチャー、ディスカッション、課題の発表、研究、実践の進捗の報告と院生からの相談を行う。
成績評価方法・基準
演習課題 50%
プレゼンテーション 25%
他生徒への貢献度 15%
授業での発言や質問、グループディスカッションの進行 10%

各課題は10段階の評価で採点する。
上記の評価に加え、任意による現場研修のレポートや補習課題のレポートなど、追加の補習課題は最大10%まで成績の補足が出来る。
履修条件および学生へのメッセージ
<対象院生>
・映画制作者を志望する院生のみならず、テレビ、広告、SNSを含む様々なメディアの映像制作を志望する院生が対象である。
・映像制作に従事した経験者を優先的に選出するが、未経験者でも履修選択時に、技術力が不足していることを理由に履修を拒むことはなく、経験不足を補う自己学習力と映像制作に対する情熱があれば履修可能である。(面談にて判断)

<履修条件>
・ラボの時間は、レクチャーやディスカッションなどに費やすため、実践的な課題制作は、ラボの時間外の活動時間に行う前提で受講すること。
・映像課題を撮影可能なカメラ(スマホでの撮影可)と、映像素材を編集するパソコンとソフトが必要である。(個人で所有していることが望ましいが、大学院が所有する機材を借りて制作することはできる。)
・他生徒のコラボレーションによるプレゼンや課題提出もあるので、切磋琢磨の精神と協調性が必要である。
・他生徒の課題やプレゼンに対してディスカッションをするので、他者のアイデアに対する生産的な批評能力が必要である。
・遠隔授業の場合は、音声のみではなく、顔を出しての映像参加を原則とし、顔を出さない場合は授業に参加できない。(事前に許可を得た場合を除く)
・ラボを欠席する場合でも、課題提出の義務を負うものとし、また場合によっては欠席分を補うために授業外でのラボへの貢献が求められる。
・日本語による授業を理解し、ディスカッションできる流暢な日本語能力が必要である。

<留意事項>
・カメラ、編集、CGなどの技術を学ぶ場ではなく、映像制作の本質を学ぶラボである。
・高額の費用を要求する映像制作課題はないが、外部での打ち合わせやそれぞれの映像制作にかかる実費の各自負担がありうる。
・課外授業や現場研修の交通費等は各自の実費負担がありうる。(課外授業への参加は原則として任意である)
・課外授業などの参加人数に制限があった場合など、参加できない院生に対して公平な任意の追加課題のチャンスが与えられる。
・新型コロナウイルスなど感染予防のため、基本的に遠隔授業だが、場合によっては対面授業も実施する。
・落合が国外にいる場合、もしくは撮影期間中は、必然的に遠隔授業となるが、パンデミックが沈静化し、落合が国内にいる場合は、対面授業を優先する。
・落合が撮影期間中は、不定期で授業時間が変動することがある。
・ラボの兼任は、本ラボとしては可能である。(ただし、自己責任において無理のない範囲とすること)
教科書
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参考文献
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