シラバス情報

科目名
プロデュース能力開発演習Ⅱ
副題
実践的交渉術
科目カテゴリ
専門
科目モジュール
応用・実践
科目系統
E
開講時期
4Q
開講曜日
金曜日
開講時限
7限
担当教員
吉田 就彦・亀田 卓
定員
15名
単位数
1単位

授業概要
プロデューサーに必要なコミュニケーションスキルである対外的な交渉能力を学ぶために、EQなどの科学的な指標によるコミュニケーションにおける自分の強みや弱みを把握して、様々なシチュエーション設定の自己の発信と受信の演習を行うことで、説得や交渉の具体的なスキルをコミュニケーションの様々な理論と共に教授する。他者の目や俯瞰の目を意識して、ビジネスにおける交渉の様々な状況で引き起こされるプレッシャーやストレス等も院生に体験させて、それが自己に与える影響も確認させて、その対処法も学ばせる。
到達目標
・プロデューサーに必要なコミュニケーションスキルである交渉能力を身につける
・自分の強み、弱みをEQテスト(有償)により把握する
・説得や交渉の具体的なスキルを身につける
・交渉の理論を学び実践できるようになる
授業内容のキーワード
EQ、チャンクUP、チャンクDOWN、潜在意識、価値観交流

回数
タイトル
内容
実施方法
第1回
EQIテストによる自分の強み弱み把握(吉田)
事前に行うEQIテストの結果を元に、各自が自分が乗り越える課題に向き合う。その課題を乗り越えるためのトレーニングとして、自己紹介の際に相手の印象をコントロールすることを学ぶ。
対面授業
第2回
価値観交流ワーク(価値観)(吉田)
価値観は人それぞれで、時や場合によっても変化する。その変化の中でいかにコンセンサスを取っていくかが交渉においても重要である。価値観交流ワークを通じてコンセンサスの方法や相手の価値観を説得する方法を体感する。
対面授業
第3回
チャンクのUP、DOWN(思考)(吉田)
相手との交渉においては、価値観や概念の上下を有効に上げ下げすることが有効である。その概念(チャンク)の上げ、下げのワークを通じて、交渉時に必要な会話での切り替えしや共感を得る訓練を演習を通して学ぶ。
対面授業
第4回
交渉に潜在意識を活用する(潜在意識)(亀田)
人間は、常に理性的な判断をしているかというと、「好き嫌い」や「何となく」といった理由で判断を行う事が非常に多い。この部分を含めた交渉能力を高めるために、潜在意識の存在を知り、相手の潜在意識を自分の味方につける方法を学ぶ。
対面授業
第5回
潜在意識へのアプローチ(抵抗回避)(亀田)
交渉中に相手の心の中に「抵抗」が生まれてしまうと、それ以降の交渉をうまく運ぶことは難しい。ここでは、「抵抗」を回避する方法を学ぶ。さらに、相手のタイプによってアプローチを変えることが、交渉を上手く進めるために有効である事を学ぶ。
対面授業
第6回
デイべート・ワーク(言語)(吉田)
相手の言ったことを切り返し、自分の主張に同調してもらうために様々な考えを述べれることは、交渉において非常に重要で、柔軟な発想や相手の言ったことに対しての論理的な切り返しなどの具体的なテクニックを演習を通して学ぶ。
対面授業
第7回
立って下さいワーク(非言語)(吉田)
言語をシンプルにして、言語以外の様々な要素を使って、相手に自分の思うような行動を選択してもらうワークを行い、他社が動く時の要件を理解する。
対面授業
第8回
交渉ワーク(総合)(吉田)
全体の総括として、これまで学んだことを活かしながら、実際の交渉ワークの中で相手とのインタープレイを行い、各実践演習を通じて得たスキルの総括、授業の振り返りを行う。
対面授業

授業形式
亀田パート(座学形式)を除いて毎回ワークが基本形式
成績評価方法・基準
授業態度(FSのコメント、授業内での発言や演習内容、取り組む姿勢) 70%
ワークの中での課題提出内容 30%

100%出席でも習熟度によってはD判定もありうる。
履修条件および学生へのメッセージ
・日本語に精通していること。目安としては、日本に10年以上滞在し、母国語と同程度に日本語を習得していること。
・プロデュース能力開発基礎Ⅰ、Ⅱのいずれか1つを履修済みであること。
・亀田パート以外は毎回ワークを行い、回を重ねるごとにスキルが積み上げられるようにトレーニング設計されているため、毎回参加することが望ましい。
・演習の連続で成り立っているため、遅刻をすると授業についていけず、周囲に迷惑がかかることになるので2回の遅刻は1回の欠席とする。

・講義の事前に自分のEQ行動発揮度が分かるEQIテストを受講(有料:5千円)し、第1回目の講義ではそのFBシートを持参すること。履修1週間前にアカウントを発行してWebにて受験し、Webでダウンロードできる検査結果を第1回目の講義時に使用する。EQIテストの実施については事務局に問い合わせること。
※EQIテストは、各人のEQ的行動特性を測定するテストで、24の素養の偏差値(平均的なビジネスパーソンとの比較)が示され、その数値が持つ意味のフィードバックを得られるテスト。このEQIテストにより、各人のEQ的な強みや弱みを把握し、その結果を元に講義を進める。吉田のヒットを生み出したプロデューサーのEQ行動特性研究をベースにしている。

・「アイデアをカタチにする仕事術〜ビジネス・プロデューサーの7つの能力(東洋経済新報社 吉田就彦著)必読。
教科書
毎回、教員が作成した資料を利用する。時には上記教科書も利用する。
ISBN978-4-492-04367-7
参考文献
・EQを鍛える/DIAMOMDハーバード・ビジネス・レビュー編集部編・訳/ダイヤモンド社 
・ヒット学〜コンテンツ・ビジネスに学ぶ6つのヒット法則/吉田就彦著/ダイヤモンド社 
・EQマネージャー/デイビッド・カルーソ、ピーター・サロベイ著/東洋経済新報社
・EQマネジメント/高山直著/技術評論社