シラバス情報

科目名
特別講義D(デザインエンジニアリング)
副題
デザイン領域とエンジニアリング領域の越境で可能になる表現技術
科目カテゴリ
専門科目
科目モジュール
SEAD特別講義
科目系統
SEAD特別講義
開講時期
3Q
開講曜日
土曜日
開講時限
3-4限
担当教員
川名 宏和
定員
20名
単位数
1単位

授業概要
本授業は、認知と知覚を組み合わせた体験型表現をもとに、デザインとエンジニアリングの双方の領域を組み合わせたプロトタイピング・動的モックアップを利用することで実現するデザイン提案を行う。体験型のデザイン製品、メディア芸術などの作品事例などを通じインタラクティブなコンテンツがどのように設計され実現されているかを理解する。ゲストスピーカーの講義では、プロトタイピングの実践の必要性や、企業ブランドのビジョン計画やどのような効果としてデザインとエンジニアリングで機能しているか、機能のデザインと体験価値のデザインについて理解を深める。
到達目標
・デザインとエンジニアリングを組み合わせた制作物を実現するための設計・表現方法について理解し自身の表現や提案に反映できる
・デザインや体験型コンテンツのコンセプトが与える製品計画や、ユーザへのコミュニケーションを通した機能設計を理解できる
・機能デザインや経験デザインと体験型コンテンツがあたえる社会的役割を理解できる
授業内容のキーワード
デザインエンジニアリング、インタラクションデザイン、プロトタイピングデザイン、コンテンツデザイン、ユーザエクスペリエンスデザイン

回数
タイトル
内容
実施方法
第1回
イントロダクション・デザインエンジニアリングとは
本授業のイントロダクションの説明とデザインとエンジニアリングの社会的関わり方について触れ、人が視覚情報や聴覚情報を通して知覚することと、意匠などの意味を認知することについて与える体験価値について考察する。
対面授業
第2回
知覚と認知
デザインとエンジニアリングが融合したインタラクティブ広告や体験型コンテンツの事例を通しながら産業とデジタルクリエイティブの関係について理解する。エンジニアリングの仕組みとデザインの機能美の関係から体験設計を考察する。
対面授業
第3回
ブランドプランニングとデザイン
ゲストスピーカーによるブランドデザインの視点からビジョン計画やデザインを理解する。アイディエーションやブランド定義などの情報整理がどのように先のデザインへつなげていくかを考える。
対面授業
第4回
インタラクションとエンジニアリング
プロトタイピングデザインやインタラクションデザインの面白さを理解する。アイデアや企画の計画で完結せず、実際に動きがあることで発生する体験や機能の効果の重要性を理解する。
対面授業
第5回
プロトタイピングとアイディエーション
グループ内でアイディエーションをもとにどのような形で実装していくか、またデザイン価値として機能する美しい表現を組み合わせた体験価値をどのようにして実現していくかというのをアイディエーションとプロトタイピングで検討する。
対面授業
第6回
インタラクションデザインと体験価値 I
事例を交えた体験設計の理解を深める。ビジョン計画の実現や面白いインタラクションデザインなど、実際のプロトタイピングがどのように体験価値として、意味があるのか広告表現や専門分野の研究を交えて紹介する。
対面授業
第7回
インタラクションデザインと体験価値 II
グループワークで実装されたインタラクションデザインをベースに、意匠的なデザインの美意識利用した体験価値を高める。プロダクトとしてのクオリティと作品性を見つめアイディエーションがもつコンセプトの具現化を目指す。
対面授業
第8回
最終プロダクトプレゼンテーション
制作したプロダクトをもとに、プレゼンテーションを行う。これまで進めて来たデザインとエンジニアリングの関係性をもたらす体験価値を実際に、ユーザに体験してもらいディスカッションを提案のコンセプトと体験の具現化について深める。
対面授業

授業形式
講義・演習方式
成績評価方法・基準
・授業毎の制作物の進捗プレゼンテーション 30%
・レポート 30%
・最終課題のプレゼンテーション 40%

授業毎の進捗報告と連携した最終成果物のプロトタイピングの制作とプレゼンテーション。そして講義を通してのレポートの提出の内容によって成績を判断する。
履修条件および学生へのメッセージ
課題をもとに制作作業に取り組んでもらい、プロトタイピングを繰り返しながらデモが行えるデザインの実現を目指す。授業で取り上げる事例のコンセプト・作品・プロジェクト等を通じて、体験型のコンテンツの設計思想や表現を理解し、実際の制作物で自身が考えたアイデアにうまく反映してもらえることをが望ましい。
教科書
教科書は使用せず、授業時に配布される資料などをベースに講義を進めていく。
参考文献
「指を置く」(2014、佐藤雅彦 + 齋藤達也、美術出版社)
「Web Designing (ウェブデザイニング) 」2013年 11月号(2013,マイナビ)
「takram design engineering|デザイン・イノベーションの振り子」(2014、takram design engineering、LIXIL出版)
「融けるデザイン —ハード×ソフト×ネット時代の新たな設計論」(2015、渡邊恵太、ビー・エヌ・エヌ新社)
「Prototyping Lab 第2版 —「作りながら考える」ためのArduino実践レシピ (Make: PROJECTS) 」(2017、小林 茂、オライリージャパン)
「Access to Materials -デザイン/アート/建築のためのマテリアルコンピューティング入門」(2013、脇田 玲、ビー・エヌ・エヌ新社)