シラバス情報

授業コード
32110001
講義名
立体造形 I 【セット履修】
開講時期
2023年度1Q(前期)
科目分類
演習
科目分野
グラフィック
教員名
石川 智弥
実務家教員
実務家教員
履修年次
1〜2
単位数
2.00単位
曜日時限
月曜3限、月曜4限

学習目標 (到達目標)
・立体物や空間を平面で表現する際の効率的な抽象化手順を経験し、立体的に情報を整理することで歪みを感じさせにくい立体物描写ができるようになる
・粘土を利用した立体物制作において、具象的な表現から抽象的な表現へ進展させる実習を経験し、フォルム(形態)によって他者に与える印象をコントロールできるようになる。
授業概要 (教育目的)
・日常生活におけるビジュアルコミュニケーションは、紙やディスプレイモニタなど平面的な媒体を介したものが多くを占めるが、創作に関わる現場では立体的な造形感覚の活用が必要不可欠な技術であることを認知する。
・「立体造形I」では、(平面表現と比較して)情報が多く複雑な要素をもつ立体物に対して抽象化を行うことで情報整理を行い、それによって伝わりやすくなる実感を得る。講義最終段階において、粘土による動物をモチーフにしたオブジェを制作し、描写に頼らない立体造形技術を獲得し、抽象形態によるビジュアルコミュニケーションの多様性を知る。
履修条件
履修条件緩和
成績評価方法・基準
平常評価と技能評価を複合的に成績として評価します。
平常評価=授業出席、受講状態、アンケート等の提出状況にて評価します。
技能評価=課題の提出状況、内容にて評価します。課題は各回授業の内容に沿って出題されます。単純な技能の卓越性のみではなく、授業内容を理解しているか、各々で技能向上を図ろうとしているか、などを評価します。クォーター末でのペーパー試験は実施しませんが、セット受講となる立体造形IIの最終回に全課題をまとめた最終プレゼンを実施します。この講義中の全課題が未着手、未提出だった場合、プレゼン発表の資格を失い立体造形I、IIとも評点は得られません。
期末試験の内容
各回の課題を評価するため期末の試験は実施しません。
課題の内容
紙と筆記具を用いた立体物スケッチの練習、粘土を活用した立体作品の制作。基本的に実技は授業時間内で課題に取り組みますが、終わらない場合は自主制作により、期限までの提出が必要となります。スケッチに使用する画材は画用紙と鉛筆を基本としますが、使い慣れたもので差し支えありません(デジタル画材も可)。粘土造形に必要な道具類は講義内で別途指示しますので、各自で入手する必要があります。

授業内容
第1回
授業タイトル:「立体物を把握する」
授業オリエンテーション:講師自己紹介/授業内容説明
第2回
授業タイトル:「ローポリゴンを活用して手を描く1」
座学:輪郭だけではなく「中身(輪郭の内側)」を捉える描画法。
実技:自身の手のスケッチ。単純化、抽象化による描画の制御。
第3回
授業タイトル:「ローポリゴンを活用して手を描く2」
実技:自身の手のスケッチ。単純化、抽象化による描画の制御。
第4回
授業タイトル:「ローポリゴンを活用して手を描く2」
実技:自身の手のスケッチ。単純化、抽象化による描画の制御。
第5回
授業タイトル:「石の模刻」
実技:各自「気になる石」を持参し、粘土を使用してただひたすら模刻する。じっくり観察するだけでモチーフに近づくトレーニング。
第6回
授業タイトル:「石の模刻」
実技:各自「気になる石」を持参し、粘土を使用してただひたすら模刻する。じっくり観察するだけでモチーフに近づくトレーニング。
第7回
授業タイトル:「頭蓋骨のローポリゴン模刻」
実技:実物大の頭蓋骨模型をモチーフにし、粘土で手のひらサイズの頭蓋骨をローポリゴン化させて模刻を行う。サイズを縮小し、ローポリゴンで単純化することで、労力を小さくしながら特徴を掴む技術を獲得する。
第8回
授業タイトル:「頭蓋骨のローポリゴン模刻」
実技:実物大の頭蓋骨模型をモチーフにし、粘土で手のひらサイズの頭蓋骨をローポリゴン化させて模刻を行う。サイズを縮小し、ローポリゴンで単純化することで、労力を小さくしながら特徴を掴む技術を獲得する。
第9回
授業タイトル:「こころのかたち1」
座学:感情を表現しているように感じられるフォルムを探す。
実技:粘土による抽象形態の造形実習。これまでの課題の続きに一部時間を割いてもよい。
第10回
授業タイトル:「こころのかたち1」
座学:感情を表現しているように感じられるフォルムを探す。
実技:粘土による抽象形態の造形実習。これまでの課題の続きに一部時間を割いてもよい。
第11回
授業タイトル:「こころのかたち2」
座学:感情を表現しているように感じられるフォルムを探す。
実技:粘土による抽象形態の造形実習。
第12回
授業タイトル:「こころのかたち2」
座学:感情を表現しているように感じられるフォルムを探す。
実技:粘土による抽象形態の造形実習。
第13回
授業タイトル:「動物をモチーフにしたオブジェ1」
座学:描写に頼らずに「らしさ」を得るには。
実技:粘土による抽象形態の造形実習。説明的な描写を極力排除しながら印象を獲得することを目指す。
第14回
授業タイトル:「動物をモチーフにしたオブジェ1」
座学:描写に頼らずに「らしさ」を得るには。
実技:粘土による抽象形態の造形実習。説明的な描写を極力排除しながら印象を獲得することを目指す。
第15回
授業タイトル:「動物をモチーフにしたオブジェ2」
座学:描写に頼らずに「らしさ」を得るには。
実技:粘土による抽象形態の造形実習。説明的な描写を極力排除しながら印象を獲得することを目指す。
第16回
授業タイトル:「動物をモチーフにしたオブジェ2」
座学:描写に頼らずに「らしさ」を得るには。
実技:粘土による抽象形態の造形実習。説明的な描写を極力排除しながら印象を獲得することを目指す。

購入が必要な教科書

教科書以外に準備するもの(画材・機材)
講義初回には最低限の描画用具を持参してください。H〜2Bまでの鉛筆と消しゴム、画用紙、があるとベストですが、デジタル描画ツールを含む使い慣れた画材でも構いません。その他の実技に使用する道具は初日のオリエンテーションや、途中日程の講義でガイダンスします。指定の週までに揃えるようにしてください。(造形用粘土やヘラ、木材、針金、カッター、接着剤、スチレンボード、ボール紙、ダンボール紙など)

参考文献
教科書は特にありません。講師が適宜資料を作成、配布します。
※大学での教科書販売はありません。

教員より履修学生へメッセージ
本年度より講義を担当します。担当講師は一般大学で物理学を、美術大学で彫刻を学び、現代美術作家として活動しています。
また、ガスセンサー素子開発や医療動画映像制作、レーシングカーデザインの現場に従事していた経歴があります。
受講生の方々とは、多様な視点からクリエイションに望む姿勢を分かち合いたいと思っています。
教員連絡先