シラバス情報

授業コード
52510001
講義名
電気学
開講時期
2023年度4Q(後期)
科目分類
教養
科目分野
知の源泉/自然科学
教員名
三木 健太朗
実務家教員
履修年次
2〜4
単位数
1.00単位
曜日時限
金曜3限

学習目標 (到達目標)
・電気の発見とこれまでの発展の歴史を述べる。
・電気と磁気、発電のしくみ、電気回路の基本、集積回路、電磁波、マクスウェル方程式の基本的概念を説明する。
・電気と磁気の性質と電磁気に関わる法則、それらの具体的課題への応用を構成する。
授業概要 (教育目的)
理系のバックグラウンドのない学生も含めた幅広い学生を対象に、電気の基礎と電気を巡るこれまでの発展の歴史を概説する科目。電気の発見、電気と磁気、発電のしくみ、電気回路の基本、集積回路、電磁気など、幅広いトピックを概観して、電気の基本をつかむ講義を行なう。
履修条件
履修条件緩和
特にございません。
成績評価方法・基準
出席・平叙点30点、期末試験70点
総合で評価を行い、60点以上を合格とする。
(1) 電気・磁気の基本的な法則が説明できる。
(2) 簡単な直流回路・交流回路の動作を理解できる。
(3) 電磁誘導について説明ができる。
(4) 集積回路について説明ができる。
(5) マクスウェル方程式について説明ができる。
期末試験の内容
電気・磁気の基本的な法則、回路、電磁誘導、集積回路、マクスウェル方程式に関する問題を総合して出題する。
課題の内容
毎回授業内容に即した演習問題を出題する。

授業内容
第1回
電気とは
この世の電気現象は全て電荷によって引き起こされ、電荷の間に働くクーロン力は電場と呼ばれる空間の性質によってもたらされていることを説明する。電荷と電場はガウスの法則によって関係づけられ、電場は電荷にエネルギーを与える事を理解する。
第2回
直流電気回路
電流とは電荷の流れで、電圧によってその強さが決まることを説明する。電流と電圧はオームの法則によって関係づけられ、直列回路、並列回路の違いを理解する。キルヒホッフの法則を理解し、複雑な電気回路に流れる電流も求める事ができるようになる。
第3回
磁気とは
電場との共通点、相違点を整理しながら磁場について説明し、電流が作る磁場、磁場から受ける力、モーターの原理について理解する。アンペールの法則によりソレノイドコイルを流れる電流が作る磁場を計算し、電磁石の原理について理解する。
第4回
電磁誘導
ファラデーが発見した電磁誘導について説明し、交流発電機の原理について理解する。相互誘導、自己誘導について説明し、トランスの原理について理解する。電磁誘導の利用例として、ワイヤレス充電の仕組みについて紹介する。
第5回
交流電気回路
交流電流の表し方、特に実効値、インピーダンス、位相について理解する。RLC回路のインピーダンスを計算し、回路の共振について学ぶ。直流と交流の特徴を整理し、それぞれの利点欠点を理解する。
第6回
集積回路
ダイオード、トランジスタの基礎と、集積回路の概要について説明する。アナログICの例としてオペアンプ、デジタルICの例としてCPUを取り上げ、基本的な動作について解説する。身近な利用例として、ICタグの仕組みについて紹介する。
第7回
マクスウェル方程式
電磁気学の基本法則である4つの法則がどのような物理的内容の法則であるかを説明する。電磁気学の集大成であるマクスウェル方程式のそれぞれの式がどのような意味を持つのかを理解し、電気・磁気に関する理論の基礎を固める。
第8回
光と電磁波
マクスウェル方程式から電磁波の伝播が導かれ、光が電磁波であるという結論を理解する。電磁波の発?と伝わる速さ、電磁波の種類と性質(回折、?渉、反射、屈折等)について学び、アンテナがどのように電磁波を介して情報を送受信しているかを学ぶ。

購入が必要な教科書

教科書以外に準備するもの(画材・機材)

参考文献
基礎物理学 原康夫 著 学術図書出版社 ISBN: 978-4-7806-0660-7
※大学での教科書販売はありません。

教員より履修学生へメッセージ
これからデジタルコンテンツ学を人生の武器に定めようとしている学生諸子が、将来デジタルにおける専門性をいっそう高め、豊かな創造力で独創的なデジタルコンテンツを生み出す人材となり得るために、まずは全員に知っておいてほしい電磁気物理学の基礎について紹介する。
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