自分だからつくれたものを。 自分だけじゃ生まれなかったものを。 --- ゼミ教員を数年間やらせてもらって、やりたいことが明確な学生とそうでない学生、どちらも見てきました。どちらであっても、そこに悩みやもどかしさを感じているとしたら、「衝動」に目を向けてどうか、と思っています。
衝動とは、それをやりたいとか、やりたくないとか、そういうことじゃなくて「やってしまう」こと。意志や理屈を超えた働きだから、自分にやらせてあげるしかないのだけれど、そこに蓋をしていたり、無自覚だったりすることが多い。 そもそもクリエイターである以上、創作を始めた初期衝動がある。原点と最先端のあなたを結び、表現活動へと向かう後期衝動を問います。それをのびのびと発露できると、あなたという存在は、より固有なものになっていく。努力は夢中に勝てない。その姿は、他者からすると、追いつきがたい努力にさえ見える。
どのような衝動を生きるにせよ、新しいかたちで、他者や世界と関わることを要請される。人はひとりでは生きてゆけない。迷惑や痛みを伴うかもしれないが、それでも注目したいのは「衝動を大事にしていただけなのに、思いがけず他者を喜ばせてしまう」瞬間。相手が豊かに変わる反応をみて、自分自身も変わっていく。予測不能な化学反応が、まだ見ぬ生き方や欲しかった未来を出現させる。これを創発といいます。
長くなりましたが、「衝動」と「創発」という概念を手がかりに、あなたらしい世界との関わり方を、表現活動を介して模索していければと思っています。
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