シラバス情報

授業コード
15210001
講義名
アニメ制作概論
開講時期
2023年度4Q(後期)
科目分類
基礎
科目分野
概論
教員名
藤咲 淳一
実務家教員
実務家教員
履修年次
2〜3
単位数
1単位
曜日時限
月曜4限

学習目標 (到達目標)
アニメーション制作のワークフローを理解した上で、各工程の役割、業務内容、スキルなどを知る。その上で自身がアニメ業界における就職をイメージできるよう毎回ゲストを招きながら解説する。将来、2Dでも3Dでも、ゲーム業界でも、広くアニメーション業界を知りたい人、プロデューサーをめざす制作進行に興味のある人にも必見の内容です。
授業概要 (教育目的)
アニメーション制作は分業化によって量産化を成功させた。アメリカで生み出されたシステムは巨大産業へと成長したが、制作規模の違う我が国では、こうしたシステムを取り入れつつ身の丈にあった日本独自の業態とコミュニティーを形成、発展してきた。こうしたバックボーンを踏まえ制作フローを知ることで、アニメ制作の仕組みと成り立ちを理解する。
そして、アニメの各職種をその専門家に語ってもらい具体的な工程やその意味、その職業を理解する。
なお授業内容については講師の都合により前後する場合や、内容の変更が行われる場合がある。その場合は事前に通知する。
履修条件
履修条件緩和
成績評価方法・基準
単位付与条件として、下記をあげる。
※以下を全て満たさなければ単位は付与しないので、注意する事。
 
1、出席率 70%以上
2、課題の提出
※課題未提出の場合は、単位が出ません。

また成績評価の判断材料としてFSの提出状況でも判断する。
期末試験の内容
課題の内容
テーマ「アニメ制作における各職種の役割と自身の活躍、今後の職種や働き方の変化について」
授業内容を通して得た知識を元に、自らの将来をシュミレートしたレポートを提出してもらいます。

授業内容
第1回
制作進行 スケジュール管理
絵を描かないアニメの仕事として、制作進行がある。いわば現場管理だが彼らはその後プロデューサーへのキャリアの道を歩く。そのために制作進行とはどのような仕事か、過酷と言われる中でも社員扱いされる特殊なこの仕事の具体的な内容に迫る。
第2回
作画 (レイアウト・原画)
絵に命を含むANIMAから作られたアニメーションという言葉。それを体現するアニメーターは役者に等しい。作画を担当するアニメーターにとって重要なこととはなにか。
経験豊富なアニメーターから何を大切にしているかを学ぶ。
またアニメーターに必要な修得技術などについても学ぶ。
第3回
作画 (動画)
全てのアニメーターはここからはじまる。作業状況と賃金についてなにかと問題にされる業務ではあるが、アニメーションの基本はここにある。
動画のベテランである動画検査こそ、アニメーションの心臓部といっていいポジンションであり、要であることを伝えたい。
実際の動画担当者たちの声を集め、動画にとってなにが必要なのかを学ぶ。
第4回
3DCG アニメーション、エフェクト
アニメにおける3DCGとはどのような仕事か。アニメルックな3DCGやセルと調和するための工夫など、アニメーション制作現場における3DCGの工程、注意点などについて学ぶ。
第5回
仕上げ 色指定
アニメーションにおける仕上げ作業とはカラーペイント作業という認識があるが、画面に出る素材として不備がないかの最終チェックやリカバリーを行う工程でもある。
一昔前はセル画にアニメカラーで一枚一枚作業していたが今は完全にデジタルに置き換わっている。こうした仕上げ部門で実際に働くスタッフからカラーに対する意識や仕事の状況を学ぶ。
第6回
撮影 コンポジット
アニメーターが描いた動画を撮影し、取り込んで映像にしていく撮影の授業。実際に撮影監督や撮影プロダクションで業務を行う撮影の業務への就職やスキル、アナログ知識のデジタルの融合についても解説する。
第7回
演出(監督)
アニメーション制作における映像の意図、および制作状況などを全て把握し、物事を円滑に流すための重要なポジション。
演習を経て作品の監督になる場合が多い。
そうした演出経験者の作業と移り変わる現場の制作状況を解説する。
第8回
アニメーション業界への就職について、具体的な準備、作業、活動スケジュール、エージェント登録制度、給与体系など

購入が必要な教科書

教科書以外に準備するもの(画材・機材)

参考文献
※大学での教科書販売はありません。

教員より履修学生へメッセージ
本授業は、アニメーション制作に携わっておく場合に重要な内容が多分に含まれています。また、アニメの会社の方々をゲストとしてお呼びするので将来の就職という観点でも非常に参考になる話が多いです。
その上で、ただ聞いているだけでは単位の取得はできません。自ら積極的に教員やゲストの話をメモしながらしっかりと聞き、必ず課題を提出しなければ100%単位は取れません。
一方で、しっかりとこれらを守り、FSを通して授業を振り返ることで学びを自分のものにできれば単位が取れる授業です。
受講意欲が高く、熱意のある学生のみを求めます。意欲のない学生は履修を勧めません。
また、ゲストの都合により授業の順番が変わる場合がありますので、ご了承ください。
教員連絡先