シラバス情報
教員名 : 中村 泰清
授業コード
12300003
講義名
デッサン基礎
開講時期
2024年度2Q(前期)
科目分類
基礎
科目分野
造形基礎
教員名
中村 泰清
実務家教員
履修年次
1〜2(2Qは2年次のみ)
単位数
2.00単位
曜日時限
金曜3限、金曜4限
授業概要
いかなる表現を行うときも、デッサン力はすべての表現に通じる基礎となるものである。また表現者の発想の原点でもある。この授業では、表現者に必要なデッサン力のラインに焦点を絞り基本的な物の捉え方、非言語的な観察の仕方を学習する。具体的には残像を使用して自然物を鉛筆でライン取りする事で物の捉え方、観察の仕方表現力を効果的、効率的に身に付ける。
到達目標
本項目では以下の3つを到達目標とする。
到達目標1.残像を使用して、自然物の形態を把握し生命感が表現できる。
到達目標2.残像を使用して自然物のラインを現象的な捉え方で表現できる。
到達目標3.部分と全体の関係性を理解しラインを表現出来る。
履修条件
履修条件緩和
成績評価方法・基準
100点を満点とし、60点以上で単位を与える。点数の構成は 以下の通りである。
◆手のライン ・・・20%
◆自画像のライン・・・80%
備考:公欠は2回まで認める。出席率70%以上で初めて成績評価対象となる(=70%未満は不可)。また授業中の制作姿勢も総合的な評価の対象とする。
期末試験の内容
実施しない。
課題の内容
実施しない.
授業内容
第1回
[デッサンの心構え]
手をモチーフとし初心者でもわかりやすい方法で観察の基本を学ぶ。
残像を利用して光の現象を捉えた即物的観察表現を学ぶ。
[事前学習]シラバスの通読
第2回
[手の輪郭表現1]
手の画像をノートPC(フォトショップ)で解析し、光の現象を抽出する。これらを画用紙にラインで表現する。
第3回
[手の輪郭表現2]
これらを画用紙にラインで表現し完成させる。また、各所の持つラインの特徴を探り研究する事で全体と部分の関係性を学び取る。
第4回
[石の表現]
石をモチーフにペンタブレットを使用して、トーン(調子)による印象の捉え方及び表現方法の基礎を体験する。
第5回
[自然物:ピーマン]
ペンタブレットを使用し、モチーフのピーマンを写実的に表現してみる。自然物はとても複雑で、概念的思考だけでは理解や表現が困難である。ここでは、印象の捉え方や表現の初歩的な捉え方を体験する。
第6回
[自画像ライン1]
自画像は、固定観念でとらえてしまう最も表現が困難なモチーフの一つである。
したがって、新しい発見の観察が困難である。
残像を利用して光の現象的な表現を観察する事で非言語的な観察手法を学ぶ。
この自画像のライン表現において固定観念を外すことが自画像表現のテーマである。
第7回
[自画像ライン2]
自画像は、固定観念でとらえてしまう最も表現が困難なモチーフの一つである。そのため、新しい発見の観察が困難である。また、全体と部分の関係性を意識することや、固定観念以外の方法で意識することも困難なモチーフでもある。このモチーフにおいて固定観念を外すことが自画像表現の大きなテーマの一つである。残像の特徴として、モチーフ理解を必要としない表現が可能である事に注目する。
第8回
[自画像ライン3]
最終回は特に関係性に着目し、形態の間違いを修正していく。この段階ではラインが簡素になりやすく自分の観念的な形態表現に陥りやすいので注意が必要だ。
講評会
購入が必要な教科書
教科書以外に準備するもの(画材・機材)
ノートPC、スマートフォンorデジカメ
<購入が必要な画材>
三菱ユニ 2B×2本,カッターナイフ1本 、ねりけしゴム1個 、マスキングテープ
参考文献
<購入必要電子書籍>
オノマトペドローイング [映像コンテンツ制作のクリエイティブテクノロジー/第7章]
著者 中村泰清 価格500円程度
※大学での教科書販売はありません。
教員連絡先
dhu.nakamura@gmail.com