シラバス情報

授業コード
27510002
講義名
UI/UX
開講時期
2024年度2Q(前期)
科目分類
応用
科目分野
教員名
五十嵐 俊治
実務家教員
実務家教員
履修年次
3~4
単位数
1.00単位
曜日時限
金曜6限

授業概要
すべてのデジタルなインターフェース(Webおよびモバイルアプリケーション,車のダッシュボード,工作機械の操作盤など)は,問題を解決するため,または私たちの生活をより良く,より簡単に,より成功させるために設計されました.私達は身近にあるPCやスマートフォンなどの様々な端末を通して,その設計者の意図とデザインを毎日体験しています.ボタン,ジェスチャー,フォントの選択,配色など,すべてUI / UXデザイナーによって設計された実例を観察すると,そこには原理と原則があることがわかります.本稿講義では,UIとUXデザインを実例ベースで紹介し,原理原則を理解した上で,自身の制作に取り入れられるような実践的な講義を指向しています.
到達目標
本講義の目的とそのための到達目標を下記のように定めます.

(目的)
本授業では,UI/UXデザイナーとして,UIとUXデザインの実例からその重要性を認識し,ユーザーの立場にたったUIの設計と意図した顧客体験の創出を可能にすることを目的とします.そのために,UI/UXデザインに向けた実践的な知識 やスキルを多様な専門領域を持つ受講生と互いに学び合いながら獲得し,評価を得てより良いUI/UXデザインについても探究し続ける姿勢を身につけます.

(目標)
・ UI /UXの概要について説明できる
・ UI/UXの手法を実例とともに理解する
・ UI/UXデザインの要点を知り,自分の制作の向上につなげる
・ 企画からデザイン手法を活用して要件定義ができるようになる
・ 要件定義をもとに要求仕様を定められるようになる
・ 要求仕様をもとにプロトタイピングができるようになる
・ UI/UXの基礎知識をふまえ,プロダクト属性に適した評価ができるようになる
・ グループ制作でのコミュニケーション力をつける
・ 学んだ知識を最終プロジェクトで自身の制作として活用し,それを説明できる
・ キャリアパスについて考え,日頃の活動や今後の展望について整理できる
履修条件
履修条件緩和
成績評価方法・基準
・授業への参加態度  25%(リアクションペーパーを含む)
・課題の提出状況  20%(最終発表を除き計2回)
・最終プロジェクトでの評価  55%

* 授業の参加状況については,基本的な受講態度を考慮します。授業に集中し,真摯に取り組みグループワークや全体に貢献する姿勢を評価します。
期末試験の内容
期末試験は実施せず,授業への参加態度,課題の提出状況,最終プロジェクトでの評価 によって成績を評価します。
課題の内容
期中に2つの課題と最終講義でのプレゼン課題を想定する.

課題1: 第3回の講義後に指示
UI/UXの先行事例/研究について10個調べ,その手法と効果についてレポートすること.また,自分の身近にあるプロダクトへの応用可能性についても述べること.

課題2: 第6回の講義後に指示
自身の制作ポートフォリオを紹介するWebページ制作を想定し,そのプロトタイプ(ワイヤーフレーム,ページデザイン)をpdf形式で提出すること.制作にあたりポイントとなる部分にはコメントをつけること.

最終課題(グループでの課題):
世の中にある既存のプロダクトを1つ選定し,そのUI/UXによるユーザーのデメリットを説明した上で,顧客体験を改善できる手法を7分程度でプレゼンすること.

授業内容
第1回
【イントロダクション】
・講師自己紹介
・授業のイントロダクション
・身近なUI/UXと私達の結びつき
第2回
【UIデザイン概要】
・UIの定義
・UIという概念が生まれた背景
・UIデザインの全体像 (製品開発プロセスとの関係)
・UIデザインの実例紹介
第3回
【UXデザイン概要】
・UXの定義
・UXという概念が生まれた背景
・UXデザインの全体像 (製品開発プロセスとの関係)
・UXデザインの実例紹介
第4回
【企画と要件定義】
・行動観察
・アンケート/インタビュー
・ジャーニーマップ
・ペルソナ
・ストーリーボード
第5回
【要求仕様の策定】
・ワイヤーフレーム
・画面フロー
・UIデザインの基本ルール
第6回
【設計開発】
・GAFAのデザインガイドライン
・ペーパープロトタイピング

第7回
【プロダクト評価】
・ユーザビリティテストの概要
・アクセスログ,ユーザーの声の収集
・ユーザビリティテストの尺度
・ユーザビリティテストの準備と実施手法


第8回
【最終課題成果報告】
・各チームのプロダクトのプレゼンと講評
・デザイナーのキャリアパス
・全体のまとめ


購入が必要な教科書

教科書以外に準備するもの(画材・機材)
課題を行うため,PCもしくはタブレット端末が必要になりますので準備してください。

参考文献
参考書・リーディングリストについては各講義の配布資料にて適宜指示しますが,代表的なものを下記に示します.

・ キネレット・イフラ『UXライティングの教科書』(郷司陽子 訳)翔泳社
世界51カ国で愛読されている名著で,ユーザーの心をひきつけるマイクロコピー(登録やエラーメッセージなど)のデザインについて紹介されている.
・ Jon Yablonski『UXデザインの法則』(相島雅樹ら 訳) オライリージャパン
UXデザインとウェブのフロントエンド開発において,ベストプラクティスとされるプロダクトとサービスを支える心理学について紹介されている.
・ D. A. ノーマン『誰のためのデザイン?』(岡本明ら 訳)新曜社
デザインの原則は同じであるが,文化は変わり,テクノロジーも大きく進化した.昨今の状況でどのように原則を活かすかという視点が紹介されている
※大学での教科書販売はありません。

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