シラバス情報

授業コード
29310002
講義名
特別講義A(電子出版概論)
開講時期
2024年度1Q(前期)
科目分類
応用
科目分野
教員名
徳永 修
実務家教員
実務家教員
履修年次
2〜4
単位数
1.00単位
曜日時限
木曜4限

授業概要
電子出版/電子出版物に触れたときより深い理解を得るための基礎教養=ヒストリー、マーケティング、テクノロジー、クリエイティブ等について講義する。毎回テーマと手法を設定して議論を喚起し、一方向的な知識伝授に陥らず、学生とともに電子出版を考える機会とする。具体的には受講者を複数のグループに分けてグループワークを行い、テーマについてグループごとにディスカッションした結果をまとめ、プレゼンテーションしてもらう。
到達目標
本科目では以下の到達目標を設定する。
1)最新の電子出版/電子出版物の概要を理解すること
2)電子出版/電子出版物の社会的意義について考察すること
3)電子出版/電子出版物に関するさまざまな事象についてディスカッションし、意見をまとめること
履修条件
履修条件緩和
成績評価方法・基準
●評価方法:学習目標への到達の度合いを評価の基準とし、授業内における行動(グループワーク)および課題で評価を行う
●評価基準:講義出席時の行動評価:30%、課題:70%
●注意事項:出席率が70%に満たない学生は評価の対象とならない。公欠する場合は事前に届けること。やむを得ない事情で事前の届け出が困難な場合は事後に届けること
※公欠=就職活動や慶弔などやむを得ない事情で授業を欠席する場合、出席扱いとする
期末試験の内容
期末試験は実施せず、課題提出でこれに代える。
課題の内容
デジキャン上での課題提出。講義で取り上げたテーマに関する設問に対して、自身の考えを記してもらう予定。詳細は講義時に説明する。

授業内容
第1回
電子出版は同床異夢? さまざまな電子書籍デバイスと電子出版物のバリエーションを紹介し、EPUBやコミックに偏りがちな「電子書籍」のイメージを超える新しい電子出版の姿を整理する。
第2回
2010年初頭、iPadの発表イベントでスティーブ・ジョブズが示した「未来の雑誌」の仕組み。インタラクティブ・ブックの事例を紹介し、読書の概念を広げるExtended Reading/Relational Readingの可能性を探る。
第3回
かつて日本は世界最大の電子出版大国だった。海外の状況も交えつつ、PDA、CD-ROM、ケータイ小説・コミックから現在に至る電子出版の歴史をたどる。また「青空文庫」など特筆すべきトピックを紹介する。
第4回
電子出版はビジネスとして成り立つのか。成功事例のケーススタディと最新の市場調査データをもとに、未だ囁かれる悲観論の誤解を解く。また来るべき電子出版の新しいビジネスモデルについても考察する。
第5回
すぐれた電子出版物では、オブジェクト(テクストや図版など)とコンテクスト(台割構成)はどうコントロールされているのか。実際の作品を例に引き、出版物の編集という視点からケーススタディする。
第6回
読者に効果的にコンテンツを提示するためには、電子出版物のインターフェイスをどう組み立てればいいのか。実際の作品を例に引き、グラフィックデザインとユーザー体験という視点からケーススタディする。
第7回
EPUB系およびインタラクティブ系のオーサリングシステム、アプリおよびコンテンツの配信系プラットフォームなど電子出版のテクノロジーについて説明する。制作効率を改善する編集工程管理系ソリューションについても触れたい。
第8回
映画「ハリー・ポッター」に出てきた動く「魔法新聞」は、現実のものとなりえるのか。本講義の総括として、電子出版の未来像についてディスカッションを行う。

購入が必要な教科書

教科書以外に準備するもの(画材・機材)

参考文献
講義時に随時指定する。
※大学での教科書販売はありません。

教員連絡先
メールアドレス o.tokunaga@dhw.ac.jp