シラバス情報

授業コード
31210002
講義名
基礎ツール演習 II -a(Ai)
開講時期
2024年度2Q(前期)
科目分類
演習
科目分野
基礎
教員名
米澤 緑
実務家教員
履修年次
1
単位数
2.00単位
曜日時限
金曜3限、金曜4限

授業概要
Illustratorで作るベクターデータは、ものつくりで使用する多様な画像データの基本といっていいデータです。
ベクターデータの取り扱いのトレーニング重ねることで、要素や数値を選択していくこととなります。最終的には数値と美という感覚とのつながりが理解できるようになります。
この体験で、グラフィックデザインはもとより、映像・Web・アニメ・ゲーム・3DCGなど、どの分野に進んでも必要とされる、デジタルものつくりの底力・基礎力が養われます。
作品の質をブラッシュアップする実習も含まれます。視覚デザインの要素である、色と形とフォントを観察し、これらの形を実際に組み合わせを「美しい」「効果が高い」などと感じることができるようになるでしょう。
それにより、すぐれたグラフィックスを見分ける力が得られます。
目的に合ったグラフィックスを設計できるようになり、物を作ることに自信が持てるようになるでしょう。

到達目標
・Illustratorで生成される、形のもとであるベクター画像の仕組みをきちんと理解しましょう。
・自分のイメージにより近い画像を作成するトレーニングを繰り返します。受講生は簡単な形からスタートして、徐々に複雑な形を描けるようになりましょう。
・課題に要求された条件を乗り越えます。ソフトのオペレーションを覚えるだけにとどまらず、クリエイティブに必要な時間や材料、データの条件を勉強しましょう。
・これらはデザインの現場で使用されている正しいデータ作りの知識です。最終的にデザインの現場で即戦力になれるレベルの技術の習得を目指します。


履修条件
履修条件緩和
成績評価方法・基準
毎回の授業で出された課題を採点します
授業課題を毎回確実に提出してください
期末試験の内容
期末試験はありません
毎回の授業課題と二つのプリントアウトした作品の完成品を必ず提出してください
課題の内容
成果物の提出を3回求められます
①ベクターデータとビットマップ画像によるコラージュ
②音楽販売サイトに使用するためのバナー
③チョコレートのパッケージ
3点の作品は必須です
提出しただけではだめで、先生や友達からのフィードバックをもとに改善する過程が大事です。
ブラッシュアップをした上での完成データを目指します。

授業内容
第1回
数値入力で製図に挑戦 
・位置と大きさを数値入力した基本図形もとにさまざまな形を作ります。
・得た形のポイントの位置と隣の点への線の方向を変化させてさまざまな形を描き、ベクター画像の本質を不思議を感じながら学びます。
第2回
自由に形を描くトレーニング①
・自由で綺麗な形を作るためにアンカーポイントを正確にコントロールしてみましょう。
・トレースは地味な作業ですが、ポイント1点1点を丁寧に扱うことで、思い通りの美しい曲線が描けるようになります。
第3回
自由に形を描くトレーニング②
・輪郭線「パス」を活用して画像を切り抜く画像合成「コラージュ」を制作します。
・IllustratorとPhotoshop、二つのソフト間でデータを受け渡しして、イメージした場面を表現する技法を学びます。
・ソフト間や制作環境に応じて、データを共有するためのルールと注意点を思い知ります。
第4回
音楽マーケット用のバナー制作① [ラフスケッチの描き方 素材の集め方 イメージが膨らまないときどうするか、などの話がでてきます]
・CDジャケットとバナーの制作に取り組んでみましょう。SpotifyなどのWeb playerサイトに掲示するバナーの制作をします。
・楽曲のバナーはその曲を知らない人の手がかりとなるアイコン画像です。
・実際の音楽を聞いて、音楽に合ったイメージを形にする練習をしてみましょう。
・頭の中に、ビジュアルを思い浮かべるトレーニングと思い浮かんだイメージを自分で再現できる形に置き換えることができるようになります。
第5回
音楽マーケット用のバナー制作② [タイトルロゴデザイン メインビジュアルをドローイングするパートです]
・タイトル、色や形、イラストや画像など、タイトルの他に必要な素材要素を自力で作っていきます。
・商品の魅力を伝えるグラフィックスには必要な条件があります。デザインの基礎もいっしょに学べます。
第6回
ミュージックCDのパッケージ [印刷データのきまり 紙に出力して手に取ってみる体験にチャレンジ]
・良いデザインはブラッシュアップを繰り返して生まれます。最初に生み出した自分の作品をより良いものにするために『修正すべき点を探す練習』をします。
・自力でデザインをブラッシュアップするこつが学べます。
第7回
チョコレートのパッケージ① [流通している商品パッケージの観察 今後のデザインの勉強のヒントになります]
・スーパーやコンビニなど、一般に売られているパッケージにはいろいろな要素が印刷されています。実際に手に取れる印刷物のデーターはどのように作られるかを観察します。
・観察した良い点をどのように自分の作品に取り込むか?などの話もします。著作権に気をつけながら、良い素材を選べるようになりましょう。
第8回
チョコレートのパッケージ② [フォントについて深く知るパートとなります]
・文字はグラフィックデザインに欠かせない要素です。書かれていることはすべて読めなくてはなりません。フォントについての知識を深め、消費者に商品の魅力が伝わりやすいデザインが作れるようになりましょう。
・手に取った人に作り手の気持ちが伝える「文字」の扱いを学ぶことで、デザインの現場でバイトできるくらいの技術力がつきます。

購入が必要な教科書

教科書以外に準備するもの(画材・機材)
PC(必ずIllustratorとPhotoshopをインストールし、授業時に立ち上げられる状態にして受講してください)
マウスかペンタブ(マウスがあると上達が早い ペンタブは使いたい人だけ)
ラフデザインを描くための筆記具(クロッキー帳とペンなど)
なんどか紙への出力を求められます。出力費用がかかります。費用については授業でも述べますが、1500〜3000円の出力代をご準備ください。

参考文献
Photoshop誰でも入門 塩谷正樹、米澤緑、滝川雄貴、共著 メムディーエヌコーポレーション ※参考書として推薦 必須ではありません
※大学での教科書販売はありません。

教員連絡先