シラバス情報

授業コード
32530001
講義名
表現演習応用 I 【セット履修】
開講時期
2024年度1Q(前期)
科目分類
演習
科目分野
グラフィック
教員名
戸島 麻貴
実務家教員
履修年次
3~4
単位数
2.00単位
曜日時限
木曜5限、木曜6限

授業概要
表現においてプロフェッショナルを目指す際に必須な4つの要素、
すなわち、「アイデアの独自性」「素材の選び方と技法の習熟度」「実現化する計画性」「発表の卓越性」を
演習形式及びゲストワークショップを通して各自研究する。
到達目標
表現演習にて基礎を修得していることを前提とする。演習授業を通し、プロとして活動するための応用表現技法を最低1つ、修得する。本授業では、絵画(水彩/アクリル絵具)、イラスト(アナログ/デジタルどちらでも可)、ショートアニメ、立体表現、インスタレーション計画、(あるいは前述の分野の複合的な表現を含む)など、幅広いヴィジュアルアートの中から制作目標を1つ自身で決める。課題を含む作品制作の実践を通して、自身の応用表現を研究する。制作のコンセプトを明確に立てられるようになる。制作において必要な技術を自身で見極められるようになり、修練する。実現するのに必要な時間や予算などの制作管理の計画を立てられるようになる。
履修条件
表現演習ⅠおよびⅡの単位修得
履修条件緩和
成績評価方法・基準
平常評価と技能評価を複合的に成績として評価します。
平常評価=総評価の40%とします。授業出席、受講状態、アンケート等の提出状況にて評価します。
技能評価=総評価の60%とします。課題の提出状況、内容にて評価します。課題は各回授業の内容に沿って出題されます。単純な技能の卓越性のみではなく、授業内容を理解しているか、各々で技能向上を図ろうとしているか、なども評価します。ペーパー試験は実施しませんが、クォーター末にプレゼンを発表してもらいます。各作品の個別評価、及びプレゼンの評価の総合評価を技能評価とします。全課題への未着手、全作品の未提出に於いてはプレゼン発表の資格を失います。
期末試験の内容
実施しない
課題の内容
表現演習1.2において、アナログ表現の基礎を修得した者が、自分自身で制作計画を立てて、一つの作品を制作、発表する。制作過程において、講師から適宜アドバイスや練習課題があるので、それらに応える。他者の発表を傾聴し、分析することで自身の糧とする。また、プロの作家として活躍中のゲスト講師を招聘予定、出題されるワークショップを体験し、自身の制作に反映させる。

授業内容
第1回
授業タイトル:「表現とは何か」
授業オリエンテーション:授業紹介/講師模擬作品プレゼン
実技:表現演習応用で制作したいと考えている作品の計画及び、これまでの作品を各自持ち時間5分にてプレゼンテーションする
第2回
授業タイトル:「パッションをデザインする」=コンセプトを作る
作品を制作するとき、そこには作品を制作しよう、というパッションが存在する。自分が何を作ろうとしているのか、誰に向かって?いつ?どこで?湧き上がるパッションをデザインし、コントロールする方法をアイデア出しを通して実践的に学ぶ。
第3回
授業タイトル:「オリジナリティを発見する」
長く世に生き残る作品は唯一無二である。唯一無二、すなわちオリジナリティとは何か。第2回で行ったアイデア出しを分析し、自分のオリジナリティを探す。一見似たような作品でも、コンセプト、技法、発表形式の組み合わせにより、作品のオリジナリティは変わる。世に出ている作品をリサーチし、表現の独自性を深める。
第4回
授業タイトル:「作品制作に必要な能力とは何か」
ディスカッション:第一回のお互いのプレゼンを分析し、優れているところ、足りないところ、を見つける。作品制作にはどのようなエレメントが必要なのかグループディスカッションする。

第5回
授業タイトル:「プロポーサルを作る」第1回で制作してきた、作りたい作品の計画書(=プロポーザル)を、これまでの授業を踏まえて、より現実的なものに更新する。ディスカッションで出てきた作品を現実化(=リアライズ)するために必要なエレメントを意識すること。
第6回
制作1
作品の制作計画を立て、実施する。適宜、講師による技能及び内容のアドバイスを行う。
第7回
制作2
作品の制作計画を立て、実施する。適宜、講師による技能及び内容のアドバイスを行う。
第8回
発表

作品のプレゼンテーションを行う。「アイデアの独自性」「素材の選び方と技法の習熟度」「実現化する計画性」「発表の卓越性」の4つの観点に関するチェックシートを埋めながら、第2Qの表現演習応用2において、作品をステップアップさせるためにどのような計画を立てるべきか、相互にディスカッションする。
第9回
ここよりセット履修、第2Q表現演習応用2の内容となります。


授業タイトル:「発表するとはどいうこと?」
第1Q最後のプレゼンを経て立てた作品のステップアップ計画について持ち時間5分でプレゼンテーションする。
第2Qでは、具体的な最終チャレンジとして、各分野の公募などを調べ、出品することが望ましい。
第10回
授業タイトル:「プロに学ぶ」
現在活躍中の作家を迎え、ワークショップを体験する。

※現在ゲスト交渉中、決定し次第発表します。
第11回
授業タイトル:「作品制作1」
作品の制作計画を立て、実施する。適宜、講師による技能及びコンセプトのアドバイス、必要に応じ練習課題を出題。
第12回
授業タイトル:「作品制作2」
作品の制作計画を立て、実施する。適宜、講師による技能及び内容のアドバイス、必要に応じ練習課題を出題。
第13回
授業タイトル:「作品制作3」&「中間発表」

最終発表に向け、どこまで完成しており、何が足りないか、どうしたら完成度を上げられるか、中間の状態を発表することで、自分の作品制作を冷静に見つめ直す。
第14回
授業タイトル:「作品制作4」
作品の制作計画を立て、実施する。適宜、講師による技能及び内容のアドバイスを行う。
第15回
授業タイトル:「作品制作5」
作品の制作計画を立て、実施する。適宜、講師による技能及び内容のアドバイスを行う。
第16回
授業タイトル:「作品プレゼン」/講評

持ち時間10分で作品についてプレゼンする。「アイデアの独自性」「素材の選び方と技法の習熟度」「実現化する計画性」「発表の卓越性」の4つの観点から自己作品を分析すると同時に、積極的に他履修者のプレゼンを聞き、他者の作品の分析を行うことにより、自己の技能向上を促す機会とする。

なお、自身のプレゼンのみならず、他者のプレゼンの分析レポートも評価の対象とする。

購入が必要な教科書

教科書以外に準備するもの(画材・機材)
各自の制作に合わせて必要な材料を各自において準備する。

参考文献
※大学での教科書販売はありません。

教員連絡先
maki_toshima@dhw.ac.jp