シラバス情報

授業コード
52760002
講義名
文化人類学
開講時期
2024年度4Q(後期)
科目分類
教養
科目分野
知の源泉/現代文化
教員名
邊 慧元
実務家教員
履修年次
2〜4
単位数
1.00単位
曜日時限
月曜4限

授業概要
日本と外国では、なぜ様々なものが異なるのか。同じ人間でありながら、なぜ人と人との間で考え方が異なるのか。「多様性」とは何を意味するのか。そもそも、「文化」とは何か。本講座では、これらの問いに対して人類学的な観点からアプローチする。
人類学は、人間の全てを過去と現在、世界各地にわたって幅広く研究する学問である。本授業は人類学の入門として、人類学の基礎に触れながら、人間と文化、社会、そして受講生各自の生き方に関する様々な疑問を提起し、考えるきっかけを提供する。これにより、社会現象および文化の諸現象を理解・分析する能力を育み、社会、他者、そして自己とのより良い関係を構築する力を発展させることを目標とする。
到達目標
人類学的観点から多様な文化的現象に接し、それらを理解・分析する力を身に着ける。
人類学の主な分野とその研究方法論を理解する。
多様な文化への理解に基づき、自分の中の世界観・固定観念を見直す。
自分および他者を尊重しつつ、社会・文化現象に関するクリティカルシンキングができる。
自分のクリエイティブな活動において、その活動と社会・文化との関係を把握し、説明できる。
履修条件
履修条件緩和
成績評価方法・基準
1)授業ワークシート40%
2)中間課題(期末課題計画書)20%
3)期末課題40%
*DHUの出欠規定に基づき、8回の授業のうち3回以上欠席した場合は、理由を問わず「不可」となります。そのため、評価の対象となるのは6回以上出席した方のみとなります。
期末試験の内容
試験なし
課題の内容
1)授業ワークシート
授業後7回分のワークシートを紙で提出(基本7枚)。
授業では毎回基本1枚のワークシートが配布される。
授業内容をメモしたり、授業中に出された質問に対して自分の考えを述べる。
ワークシートは必ず保管し、7回目の授業終了時に提出すること。
(ワークシートは採点後に返却する。)

2)中間課題: 期末課題計画書
デジキャンでPDF形式にて提出。(期限等は授業中に告知)
期末課題の「民族誌作成」のための計画書。

3)期末課題: 民族誌
デジキャンでPDF形式にて提出。(期限等は授業中に告知)
人類学的研究方法を用いて、自ら関心を持つコミュニティを観察し、記述する。
課題内容の詳細は授業の第2回で説明する。

授業内容
第1回
1 Intro:人間と文化
人類学とは何か
人類学の分野
「文化」の概念
「当たり前」に対する疑問
自分と他者、個人と集団/社会
クリエイターに人類学が与えられるもの
授業の流れ・評価方式の説明
第2回
2 人類学の方法論:フィールドワーク
人類学の主な方法論:フィールドワーク(Fieldwork)
フィールドワークとエスノグラフィー (民族誌)
文化相対主義と自民族中心主義(エスノセントリズム)
研究の倫理
課題説明
第3回
3 体
様々な文化、様々な体のイメージ:望ましい体、そうでない体
感覚、痛み、快—それらの感じ方、決め方
体と権力と差別:「正常」な体とは
第4回
4 性、婚姻、そして家族
「性別」をどう捉えるか
ジェンダーとセクシュアリティ
「愛」と結婚
家族の形:「正常家族」の幻
第5回
5 民族、種族、人種
「〜人」:白人、黒人、日本人?
人種の概念と人種差別
種族アイデンティティ
種族性の創造
第6回
6 言語と記号
記号とは: 人間は世界をどのように認識し、捉えるのか?
人間間の意思疎通
記号と言語
文化の観点から見た言語・記号:言語を通じて見る社会
第7回
7 メディア、クリエイター、そして人類学
芸術、コンテンツ、クリエイティブ
消費と文化、消費とアイデンティティ
「文化コンテンツ」の「消費」とは
21世紀「文化コンテンツ」の「創造」において考えるべきもの
ポリコレ、PC(Political Correctness)をどう捉えるか
第8回
8 Outro:自分とのより良い関係を目指して
授業の振り返り
より自由で幸せな自分・社会を目指して

購入が必要な教科書

教科書以外に準備するもの(画材・機材)

参考文献
授業内容に関連する参考文献は授業内で紹介する。
※大学での教科書販売はありません。

教員連絡先
heiwonbyun@dhw.ac.jp