シラバス情報
教員名 : 森 祐治
科目名
コンテンツマネジメント特論
科目カテゴリ
専門科目
科目モジュール
応用・実践
科目系統
D
開講時期
4Q
開講曜日
金
開講時限
7限
担当教員
森 祐治
定員
80名
単位数
1単位
授業概要
コンテンツは、知的財産の中でも最も運用の柔軟性が高いため応用範囲が広く、事業設計によって獲得できる収益に大きな幅が生じる。創作を行うだけではなく、その運用を見越した設計を取り込むことでより効果的な結果を得られることは明白だが、それに必要な知識や技能を示すものは少ない。そこで、本講義では、知的財産(IP)とそれを基にした事業のデザイン(企画・制作・興行:ポートフォリオ)の基礎的な手法の理解をする。
到達目標
(1)コンテンツを中心とした知的財産(IP:著作、特許、実用新案、意匠、商標、営業秘密など)産業の基礎と体系を理解する。
(2)コンテンツについての理解を基盤として、必要資金の調達や知財価値の最大化を目した事業設計アイデアを提示できるようになる。
(3)国家資格である知的財産管理技能検定の3級レベルの受験準備を整えることができる。
キーワード
知的財産(IP)、著作権、資金調達、ビジネスデザイン、情報経済学
回数
タイトル
内容
実施方法
第1回
コンテンツマネジメントと知財:定義と体系
知的財産の定義とその内容、そこにおける著作物=コンテンツの位置づけと関連する法体系などを概観する。
対面授業
第2回
コンテンツ産業:メディアエンタテイメント市場構造
コンテンツを用いた経済行為であるメディアエンタテイメント産業を中心に知的財産権を活用した事業の構造を概観する。
対面授業
第3回
コンテンツの産業的特色:経済モデル
メディアエンタテイメント産業を中心とした経済活動が前提とする知的財産権の運用を規定する経済モデルについて検討する。
対面授業
第4回
コンテンツなど知財を巡る事業手法:ビジネスモデル
知的財産という単一の価値体系を複数の事業モデルを用いることで多様な収益機会を実現していることを理解する。
対面授業
第5回
コンテンツの企画から回収まで:ビジネスプロセス
知的財産を用いた事業が、一般の財やサービスと異なり、認知拡大から販売回収までのプロセスが複雑であることを解説する。
対面授業
第6回
コンテンツ・ビジネスの評価と資金調達:ファイナンスと戦略
複雑な事業モデルに起因する固有の資金調達手法や知的財産の経済評価の方法などを概観する。
対面授業
第7回
コンテンツ・ビジネスにおける非経済領域のマネジメント
知財の経済活動を支えるファンなど消費者とプロデューサーのかかわりなどファンダムについての理解を深め、そのマネジメント手法について検討する。
対面授業
第8回
米国メジャースタジオにおける企業戦略
米国のメジャースタジオが実践する多面的な知的財産の運用手段を企業戦略として解釈する。
対面授業
授業形式
講義形式
成績評価方法と基準
5段階評価(S〜D)
(1)講義中での発言や質問、フィードバックシートでのコメント(40%)
(2)レポート(60%)
履修条件と留意事項
(1)「コンテンツマネジメント概論」「知的財産原論」「ビジネスプランニング特論(旧ビジネスプランニング基礎)」を履修していることが望ましい。
(2)知的財産教育財団の「知的財産管理技能士」試験を受験することを推奨する。
教科書
コンテンツビジネスのデザイン/森 祐治/経済産業省
https://producerhub.net/library/business/producership/3/entry/304.html
参考文献
情報経済の鉄則 ネットワーク型経済を生き抜くための戦略ガイド/シャピロ.C&H.ヴァリアン(2018新訳)/日経BP/ISBN-10 4822255573
ファンダム・レボリューション──SNS時代の新たな熱狂/フラード=ブラナー.Z&グレイザー.A.M.(2017訳)/早川書房/ISBN-10 4152097337
他 「プロデューサーカリキュラム(経産省/UNIJAPAN)」などから適宜指定する