シラバス情報
教員名 : 小川 仁美
授業コード
12210002
講義名
色彩論 I 【セット履修】
開講時期
2025年度3Q(後期)
科目分類
基礎
科目分野
教員名
小川 仁美
実務家教員
履修年次
1~2
単位数
1.00単位
曜日時限
金曜5限
授業概要
すべてのものに色がついている。
何をデザインするにしても、必ず配色を考える必要がある。
色とは何かをわかっていれば、活用できるシーンは多岐にわたる。
これまでの色材の3原色を基本とした色彩ではなく、色光の3原色を基本とした、デジタル色彩(先端色彩)の理論と応用を学ぶ。
センスや感覚だけに頼らない色の効果的な使い方を習得し、クリエイティブな世界で活躍する。
到達目標
本科目では、以下の4点を到達目標として設定する。
到達目標1.色の本質を理解し、デザインにおいて色を計画的(意図的)に活用できる。
到達目標2.色を効果的に使って、イメージ(相手に与える印象)をコントロールする方法を学ぶ。
到達目標3.カラーイメージチャートを使用した効果的な配色を習得する。
到達目標4.デジタル色彩検定3級合格程度のレベルの到達し、資格を取得する。
履修条件
履修条件緩和
成績評価方法・基準
◆課題…75%
◆FS…25%
出席率 70%、課題提出率 70%、FS提出率 70% 以上の者を評価する。
毎回提出される課題の採点による評価。成績評価は平均60点以上に対して単位を与える。
※期末試験は行わないが、修了課題の提出は必須である。
期末試験の内容
期末試験は実施しない。
ただし基準点数よりも10%以内で下回っている者に対して追課題を課す場合がある。
修了課題が期末試験に該当、修了課題の提出は必須である。
課題の内容
各回、課題として演習を行うシートを配布する。説明をしっかり読み取り、その指示に従い課題を制作する。
演習シートにはテーマにそった条件が設定されており、その条件をクリアした制作を行う必要がある。
課題はカラーインデックスや、色鉛筆で彩色して仕上げる。丁寧に塗らないと正確な色が出ないので気をつける。
各課題シートの提出期限は基本即日提出だが、最終授業後1週間までは受け取る。遅れても必ず提出すること。
授業内容
第1回
【色とは何か】
色の本質を解説する。色とは何かを科学的に知ることが、デザインの仕事を確実なものにする。
色は光であり電磁波であることがすべての原点となる。色が科学的なものであることを理解する。
第2回
【色を使う目的とは】
色で何ができるか。色を使う目的をまず明確にする。
ただきれいな配色をすればいいのではなく、目的に適した効果を発揮する配色を行うことが重要。
色とは、人の心を動かすために使うことを理解する。
第3回
【色彩による生理的な反応】
色には生理的な効果がある。デジタル色彩では、この生理作用を応用して配色を行う。
目から入ってくる刺激とは、すなわち色である。色による作用を色彩生理と呼んでいる。
色彩生理がすでに世界中で応用さている状況を認識する。
第4回
【イメージとは何か】
色とイメージの関係。色は脳内でイメージを形成する。
配色によってどのようなイメージを脳内に思い浮かばせるかがデザイナーの仕事でもある。
色が持っている性質は電磁波から生まれてくる。電磁波の性質を知れば、色の本質を知ることにもなる。
この性質は配色効果にも大きく影響する。イメージの力を検証する。
第5回
【イメージの力】
人はイメージによって種々の判断をしている。
人の価値もイメージによって見定められている。イメージ戦略には色彩の力が欠かせない。イメージには価値がある。
色によってイメージがどう変化するかを検証する。
第6回
【イメージとキャラクター】
キャラクターなどでは色が決定的な力を与える。色の力は大きい。
配色はイメージを作るためのものである。
オリジナルのキャラクターを作成し、イメージにそった配色を行う。
第7回
【色による美的効果】
配色は美を作る手法であり、美のないものには感動がない。
かわいい、きれい、かっこいい、うれしい、おいしいなど、たくさんの美がある。
美が人を感動させている。美を作成する。
第8回
【美の作り方】
色彩論Ⅰ修了課題。
美を感じる配色手法。
色による美の作り方を学ぶ。
購入が必要な教科書
書名
デジタル色彩デザイン
著者
南雲治嘉
出版社
グラフィック社
ISBN
978-4-7661-2991-5
備考
2,500円(税別)
書名
新版カラーイメージチャート
著者
南雲治嘉
出版社
グラフィック社
ISBN
978-4-7661-2882-6
備考
1500円(税別)
書名
カラーインデックス
著者
JCI 編
出版社
一般社団法人日本カラーイメージ協会
ISBN
備考
500円(税別)
教科書以外に準備するもの(画材・機材)
色鉛筆、鉛筆削り、はさみ、のり
参考文献
【重要】使用する教科書について
色彩論の授業は以下のテキストを使用する。これらは最初の授業内で販売する。
1.「デジタル色彩デザイン」著者南雲治嘉
2.「新版カラーイメージチャート」著者南雲治嘉
3.「カラーインデックス」
★教科書代合計4,950円
★プロ用色鉛筆「デザートカラー」7,700円(税込)
★教科書3冊+色鉛筆の場合、セット料金となり12,000円(税込)
※大学での教科書販売はありません。
教員連絡先
hitomi_ogawa@dhw.ac.jp