シラバス情報

授業コード
52760001
講義名
文化人類学
開講時期
2025年度3Q(後期)
科目分類
教養
科目分野
知の源泉/現代文化
教員名
野村 明史
実務家教員
履修年次
2〜4
単位数
1.00単位
曜日時限
月曜3限

授業概要
本授業では、日常の当たり前を一から問い直し、なぜ「人間はものを作るのか」、「物語を語るのか」という普遍的な問いを起点に、時代や地域を超えて人間の創造性・価値観・世界観を文化人類学の視点から探求し、学びます。
授業では、「なぜそうなるのか」という問題意識を重視して進めます。
到達目標
グローバル化と現代社会における宗教・文化の関係性について、説明できる。
多文化共生、宗教的対立、移民問題などの現代的課題を分析できる。
異文化理解と多様な価値観への寛容性を持ち、国際的な場面で応用可能な視点・態度を身につける。
履修条件
履修条件緩和
成績評価方法・基準
学期末試験が50%、途中で提出を求めるミニレポートが20%、授業態度・参加度が30%という割合で総合的に評価する。欠席、遅刻や途中退席は減点対象とする。
期末試験の内容
学期末試験はレポート提出とする(1000字程度)。こちらが提示したテーマを基に論述し、期限までに提出すること。
課題の内容

授業内容
第1回
「なぜ人はものを作るのか」—人類の営みの根源に迫る
•授業の目的・進め方
•適応と生存戦略としてのものづくり
•ものづくりと共同性・象徴性
•ものづくりと「自己」
第2回
「なぜ人は語るのか」—物語の起源と現代への継承
•世界各地の神話・昔話・英雄譚の比較
•宗教聖典の内容構造(キリスト教、イスラーム教を事例に)
•自己のルーツの探究
第3回
儀礼・祭り・宗教と創作—「聖なるもの」の演出
•儀礼・祭りとは何か、日常と非日常の区切り
•聖なるものが社会・物語・創作に与える力
•古典と現代の“儀礼・祭り”のつながり
第4回
社会・家族・ジェンダー「人間関係」をデザインする
•社会構造と役割分担、家族像の多様性
•仲間やコミュニティ、人はひとりで生きられない
•共同体の開放性と閉鎖性について考える
•多様性、変化する社会のなかの人間像
第5回
モノ・道具・テクノロジー「アイテム」が物語と社会を動かす
•先史・古代から近代までの道具・技術の在り方
•古典のモノと道具、物語に命を与えるアイテム
•技術革新と物語・世界観設定のヒント
第6回
異文化交流・交易・伝播—「交流すること」で生まれるもの
•シルクロード、アフリカ、アメリカ大陸など交流史
•意匠・物語・習慣の伝播と変容
•文化の中にある出会いと変化
第7回
言語・コミュニケーション—「伝えること」とは何か
•言語の多様性:情報伝達ツール、世界観の演出、社会や文化のフィルター機能
•絵巻物、壁画、非言語コミュニケーションの多様性
•「伝えたいこと」と「伝わり方」
第8回
文化の変容と現代——伝統と現代の再構築
•文化は固定されるものであるべきか?
•宗教的規範と現代社会への応用
•これまでの授業を振り返り

購入が必要な教科書

教科書以外に準備するもの(画材・機材)

参考文献
授業内で紹介します。
※大学での教科書販売はありません。

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