シラバス情報

授業コード
91310028
講義名
ゼミ III (VR/ARゼミ)
開講時期
2025年度1Q(前期)
科目分類
研究科目
科目分野
教員名
茂出木 謙太郎
実務家教員
履修年次
4
単位数
1.00単位
曜日時限
月曜6限

授業概要
本期では、アバターとメタバースの活用範囲をエンターテインメント領域からさらに広げ、教育、福祉、地域活性化、ビジネスといった多様な社会分野への応用可能性を探求する。また、近年注目を集める生成AI技術に着目し、その基礎知識を習得するとともに、アバター制作やコンテンツクリエイションにおける活用方法を実践的に学ぶ。学生は、具体的な社会課題の分析、それに対するアバター・メタバースを用いたソリューションの企画、または生成AIを効果的に取り入れたコンテンツ企画の立案に取り組む。
到達目標
学生は、アバターやメタバース技術が教育、福祉、ビジネス等の実社会における課題解決や新たな価値創出にどのように応用されているか、具体的な事例を挙げて説明できるようになる。

学生は、生成AI(テキスト生成、画像生成等)の基本的な仕組みとクリエイティブ分野への応用可能性を理解し、実際にツールを操作してコンテンツ制作の効率化や表現の拡張を試みることができる。

学生は、アバター・メタバースの社会応用、または生成AIを活用したコンテンツに関する具体的な企画を立案し、その実現可能性や社会的意義について論理的に考察し、発表できる。
履修条件
UNITY、UE
3DCG
UIデザイン
のどれかができることが望ましい。
下記授業を受講する予定があること
VR・AR概論
ゲーム開発演習Ⅰ〜Ⅳのうち2単位以上単位修得していることが望ましい。
Oculus Quest2を使用します。授業までに用意してください。
Slackをコミュニケーションツールとして使います。毎日チェックし、Slack上で議論できることが必須です。
オンラインを基本としますので、ネットワーク環境の整備をお願いします。
履修条件緩和
成績評価方法・基準
期末課題(社会応用企画書または生成AI活用企画書)(50%): 提出された企画書のアイデアの独創性、社会的意義、実現可能性、論理構成、リサーチの質を評価する。

発表およびゼミへの貢献 (30%): 第7回の中間発表および第8回の成果発表における内容の論理性、プレゼンテーションスキル、質疑応答の的確さを評価する。また、授業内での発言、他の学生の発表に対する建設的な意見、グループワークへの積極的な参加度を評価する。

平常点 (20%): 毎回の授業への出席、課題(小課題含む)への取り組みと提出状況、Slack等の指定されたコミュニケーションツールを通じた情報共有や議論への参加状況を総合的に評価する。
期末試験の内容
実施しない
課題の内容
以下のいずれかのテーマを選択し、企画書を作成する。

アバターまたはメタバース技術を活用した、特定の社会課題(教育、福祉、地域活性化等)を解決するための具体的な企画提案。

生成AI技術(画像生成、テキスト生成等)を効果的に活用した、新しいアバター関連コンテンツまたはメタバース体験の企画提案。

企画書には、背景、目的、ターゲット、具体的な内容、期待される効果、実現のための技術的要素、参考事例などを含むこと。

授業内容
第1回
アバター・メタバースの社会実装概論: 教育(遠隔授業、シミュレーション学習)、福祉(コミュニケーション支援、バーチャル空間での社会参加)、医療(リハビリテーション、アバターセラピー)、ビジネス(バーチャルオフィス、オンラインイベント、デジタルトランスフォーメーション支援)など、様々な分野におけるアバター・メタバースの活用事例を紹介し、その社会的意義と課題を考察する。
第2回
社会応用事例研究とディスカッション(教育・学習支援分野): 国内外の教育現場におけるアバターやメタバースの導入事例(不登校支援、語学学習、特別支援教育等)を調査・分析する。新たな教育コンテンツや学習環境のデザインについてグループで討議し、アイデアを発表する。
第3回
社会応用事例研究とディスカッション(福祉・アクセシビリティ・地域創生分野): 障がい者支援、高齢者向けサービス、過疎地域の観光振興など、福祉、アクセシビリティ向上、地域創生におけるアバター・メタバースの活用事例とその可能性について研究する。具体的な課題に対するソリューションを企画する。
第4回
生成AI概論とクリエイティブへのインパクト: テキスト生成AI(ChatGPT等)、画像生成AI(Stable Diffusion, Midjourney等)、音声合成AIなどの基本的な仕組み、種類、特徴を学ぶ。これらの技術がコンテンツ制作、デザイン、コミュニケーションにどのような変革をもたらすか、その可能性と倫理的課題について理解する。
第5回
生成AIを活用したアバター・コンテンツ制作基礎演習: 代表的な画像生成AIツールを用いて、アバターのコンセプトアート、背景画像、テクスチャ素材などを生成する演習を行う。また、テキスト生成AIを活用して、コンテンツのアイデア出しやキャラクター設定の深化を試みる。
第6回
アバター・メタバース×生成AI企画演習: アバターやメタバースのプロジェクトに生成AI技術を組み合わせることで、どのような新しい体験、効率化、あるいはパーソナライズされたサービスが実現可能か、具体的な企画を立案する。例えば、AIアバターコンシェルジュ、AIによるメタバース空間自動生成、AIを活用したインタラクティブストーリーなどを検討する。
第7回
社会応用/生成AI活用企画のグループワークと中間発表: 学生は個人またはグループで、アバター・メタバースの社会応用企画、または生成AIを活用したコンテンツ企画のいずれかを選択し、具体的な企画書を作成する。その進捗状況やアイデアについて中間発表を行い、フィードバックを得る。
第8回
第3期成果発表とフィードバック: 学生各自(またはグループ)が作成した社会応用企画書または生成AI活用企画書を発表する。企画の新規性、実現可能性、社会的インパクト、技術的考察などを総合的に評価し、さらなるブラッシュアップのためのフィードバックを行う。

購入が必要な教科書
書名
バーチャルリアリティ学
著者
日本バーチャルリアリティ学会
出版社
コロナ社
ISBN
978-4904490051
備考

教科書以外に準備するもの(画材・機材)
第1・2期に準ずるPC環境。

各種生成AIツールを利用するためのアカウント登録(必要に応じて)。

文献調査や情報収集のための各種オンラインデータベース、学術論文検索エンジン等の利用方法の確認。

本期末の課題(アバター・メタバースの社会応用企画書、または生成AI活用企画書の作成)への対応準備。

その他、担当教員が適宜指示するソフトウェア、オンラインサービスのアカウント等。

参考文献
輪読を行うものもあります。随時指定します。
オンラインファースト
自在化身体論
未来ビジネス図解 仮想空間とVR
トコトンやさしいVRの本 (今日からモノ知りシリーズ)
フューチャー・プレゼンス 仮想現実の未来がとり戻す「つながり」と「親密さ」 (ハーパーコリンズ・ノンフィクション)
他映画・漫画・小説など多数。
※ゼミ実施時に随時指定するので、どんどん吸収していきましょう。
※大学での教科書販売はありません。

教員連絡先
Slackにて