シラバス情報

授業コード
91320028
講義名
ゼミ IV (VR/ARゼミ)
開講時期
2025年度2Q(前期)
科目分類
研究科目
科目分野
VR
教員名
茂出木 謙太郎
実務家教員
履修年次
4
単位数
1単位
曜日時限
月曜6限

授業概要
本期は、アバターシフトゼミの集大成として、より先端的な技術動向や社会との関わりについて深く考察するとともに、卒業制作に向けた具体的な準備を開始する。インターバース経済圏の形成、Web3技術の台頭、XR(VR/AR/MR)技術のさらなる進化といったトピックを取り上げ、アバターとメタバースの未来像を展望する。また、アバターの人格や権利、データの取り扱いといった法的・倫理的課題についても議論を深める。最終的には、学生一人ひとりが卒業制作で取り組むテーマを明確にし、その実現に向けたプロジェクト計画の基礎を固めることを目指す。
到達目標
学生は、インターバース経済圏、Web3、XR技術の進化といったアバター・メタバースに関連する先端的な技術動向や社会システムの変化について理解し、自身の言葉で説明できるようになる。

学生は、アバターやメタバースに関連する法的・倫理的課題(アバターの権利、個人情報保護等)について多角的に考察し、健全な技術発展のための視点を持つことができる。

学生は、これまでの学習成果を踏まえ、自身の卒業制作におけるテーマを具体的に設定し、その研究・開発計画の骨子を立案・発表できる。
履修条件
UNITY、UE
3DCG
UIデザイン
のどれかができることが望ましい。
下記授業を受講する予定があること
VR・AR概論
ゲーム開発演習Ⅰ〜Ⅳのうち2単位以上単位修得していることが望ましい。
Oculus Quest2を使用します。授業までに用意してください。
Slackをコミュニケーションツールとして使います。毎日チェックし、Slack上で議論できることが必須です。
オンラインを基本としますので、ネットワーク環境の整備をお願いします。
履修条件緩和
成績評価方法・基準
期末課題(卒業制作構想書)(50%): 提出された卒業制作構想書のテーマ設定の独創性・具体性、研究・開発計画の実現可能性、論理構成、リサーチの質を評価する。

発表およびゼミへの貢献 (30%): 第7回の卒業制作構想発表における内容の論理性、プレゼンテーションスキル、質疑応答の的確さを評価する。また、授業内での発言、他の学生の発表に対する建設的な意見、ディスカッションへの積極的な参加度を評価する。

平常点 (20%): 毎回の授業への出席、課題(小課題含む)への取り組みと提出状況、Slack等の指定されたコミュニケーションツールを通じた情報共有や議論への参加状況を総合的に評価する。
期末試験の内容
課題提出のみ。
課題の内容
卒業制作で取り組む予定のテーマに関する詳細な構想書を作成する。

構想書には、以下の項目を含むこと。

研究・開発テーマとその背景(問題意識、社会的意義等)

目的と具体的な目標設定

制作物または研究成果の概要と新規性・独創性

主要な開発手法・研究方法、使用予定の技術・ツール

期待される成果とその評価方法

参考文献リスト(最低5件以上)

大まかな制作・研究スケジュール

授業内容
第1回
インターバース経済圏とWeb3の動向: アバターやデジタルアセットが国境を越えて流通し、新たな経済活動を生み出す「インターバース経済圏」の概念を理解する。ブロックチェーン技術を基盤とするWeb3(NFT、DAO、DeFi等)がメタバースやアバターのあり方にどのような影響を与えるか、その可能性と課題を考察する。
第2回
メタバースにおけるビジネスモデル研究: バーチャルイベントの開催、デジタルファッションやアイテムの販売、企業によるメタバース支店の開設、バーチャル広告など、メタバース空間における多様なビジネスモデルの事例を調査・分析する。成功要因や今後の発展性について議論する。
第3回
アバターとアイデンティティ、法的・倫理的課題: アバターを介した自己認識の変化、アバターの肖像権・著作権、なりすましやハラスメントの問題、メタバース空間での個人情報保護、デジタル遺産としてのデータなど、アバターとメタバースを取り巻く法的・倫理的な論点について深く考察し、ディスカッションを行う。
第4回
先端技術(XR、BCI等)とアバター・メタバースの未来展望: より現実に近い没入感を提供するXR(Extended Reality)技術の進化、人間の脳とコンピュータを直接接続するBCI(Brain-Computer Interface)など、アバターやメタバースの体験を根底から変える可能性のある先端技術の最新動向を調査し、未来のコミュニケーションや社会のあり方について展望する。
第5回
プロジェクトマネジメント基礎(企画から実装、評価まで): 独創的なアバター・メタバース関連プロジェクトを効果的に推進するための基本的なプロジェクトマネジメント手法(目的設定、スコープ定義、WBS作成、スケジュール管理、リスク管理、チームマネジメント、成果評価等)の概要を学ぶ。
第6回
卒業制作構想発表とフィードバック(個別指導含む): 学生各自が設定した卒業制作のテーマ、研究・開発の目的、想定される成果物、おおまかな制作スケジュール、必要となる技術やリソースなどについて構想を発表する。教員および他の学生からの多角的なフィードバックを受け、構想を具体化・精緻化する。必要に応じて個別指導を行う。
第7回
第4期総括と卒業制作へのロードマップ確認: 4期にわたるゼミ全体の学びを振り返り、各自の成長と課題を認識する。卒業制作指導へスムーズに移行するための具体的なロードマップ(今後のマイルストーン、教員との連携方法等)を確認し、質疑応答を通じて疑問点を解消する。
第8回
期末課題(卒業制作構想書)(50%): 提出された卒業制作構想書のテーマ設定の独創性・具体性、研究・開発計画の実現可能性、論理構成、リサーチの質を評価する。

発表およびゼミへの貢献 (30%): 第7回の卒業制作構想発表における内容の論理性、プレゼンテーションスキル、質疑応答の的確さを評価する。また、授業内での発言、他の学生の発表に対する建設的な意見、ディスカッションへの積極的な参加度を評価する。

平常点 (20%): 毎回の授業への出席、課題(小課題含む)への取り組みと提出状況、Slack等の指定されたコミュニケーションツールを通じた情報共有や議論への参加状況を総合的に評価する。

購入が必要な教科書

教科書以外に準備するもの(画材・機材)
第1〜3期に準ずるPC環境およびソフトウェア環境。

卒業制作のテーマに応じて必要となる専門書籍、論文、技術資料等(各自で調査・収集)。

プロトタイピングや技術検証に必要な追加のソフトウェア、ハードウェア、オンラインサービス等(各自の計画に基づき準備)。

本期末の課題(卒業制作構想書の作成)への対応準備。

その他、担当教員が適宜指示するもの。

参考文献
輪読を行うものもあります。随時指定します。
オンラインファースト
自在化身体論
未来ビジネス図解 仮想空間とVR
トコトンやさしいVRの本 (今日からモノ知りシリーズ)
フューチャー・プレゼンス 仮想現実の未来がとり戻す「つながり」と「親密さ」 (ハーパーコリンズ・ノンフィクション)
他映画・漫画・小説など多数。
※ゼミ実施時に随時指定するので、どんどん吸収していきましょう。
※大学での教科書販売はありません。

教員連絡先
Slackにて